ピアノによる音の創造A   Sound Creation by Piano A

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担当教員
末永 匡  肥田野 登 
使用教室
木10-12(80年記念館1階)  
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
0810
シラバス更新日
2015年3月17日
講義資料更新日
2015年3月17日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3,5,7

講義概要

音は芸術の根幹をなし、その創造は全ての創造のもととなる。私たちは普段余りにも多くの音楽を耳にしている、そのため音の創造からはずれている可能性がある。本講義は、音楽からいったん離れて、ピアノを媒介として、音を出す、聴く、作為を追求する。その結果新たな創造過程をピアニストともに体験する事が可能となる。

講義の目的

なぜこのような時間が必要とされるのか?何のためになるのか?本講義はピアノを媒介として「創造するプロセスと触れ合う事により己を見つめ、表現者になる事」を目的にしている。明確な問いと答えはある意味存在しない。問い続けること…それは何を意味しているのだろうか。感性に直接訴えかけるその時間は、自身に多くの気づきや発見を内に起こす。どんな分野においても大切な事の一つとして欠かせない人間の創造性。最終的には作られた音を様々な音楽との対比から位置づけ、音楽の技法の中から適合したものを選び出し「ディスカッション」を通して組み直し、完成させる。

講義計画

【講義内容】

4月23日 (木) 『ディスカッション①』テーマ:講義(この時間)について考える
4月30日 (木) 『音に触れる①』ピアノで遊ぶ

5月7日 (木) 『コンテンポラリー①』現代曲から何を感じるか
5月14日 (木) 『コンテンポラリー②』現代曲から何を感じるか
5月28日 (木) 『即興①』即興から見える自分

6月4日 (木) 『即興②』即興から見える他者
6月6日 (土) 『即興-応用編①』音の対話を楽しむ
6月11日 (木) 『ディスカッション②』テーマ:芸術、表現とは、そして講義(この時間)についての再考
6月18日 (木) 『即興-応用編②』音の対話を楽しむ
6月25日 (木) 『音に触れる②』クラシックの作品を使って

7月2日 (木) 『課外授業』関連したコンサートを聴きに行く
7月9日 (木) 『ゲストアーティスト招聘』合奏もしくは対談
7月16日 (木) 『ディスカッション③』テーマ:創造性とは、そして講義(この時間)についての再々考
7月23日 (木) 『即興③』全員で音の対話を楽しむ合奏

【授業時間】木曜日18:00~19:30

教科書・参考書等

特に準備する必要はない。必要に応じて講義中に紹介、または配布する。

関連科目・履修の条件等

少人数制ゆえに制限をすることがある。

成績評価

①「レポート」②「講義への出席」③「積極的な発言」④「演習への積極的な参加」により評価する。

担当教員の一言

本講義は音楽の時間ではありません。そして、基本的に言葉のやり取りによって導かれていきます。いわゆる一般的に言われている講義とはその形態が異なります。参加者全員で「ピアノの音、参加者の言葉、自身の感覚」に静かに耳を澄ませ、内に存在するその様々なエッセンスを表現し共有します。「受け身」の姿勢ではこの時間は無駄になります。「積極的に探索し、表現する」姿勢が、この時間の意味を作るでしょう。よって、明確な問いと答えはありません。あるとすればそれらは全て自分自身の中に在ります。「見ようとすれば見える、見ようとしなければ何も見えない」ということです。投げやりな言い方かもしれませんが、これは人生という深い森を切り開いていく事に似ています。ピアノを中心に、創造性とは何か、この時間は何をなしうるかを問いつつ皆さんと一緒に時間を過ごすことが出来れば幸いです。

オフィスアワー

【講義室】世界文明センター1F

その他

この講義には楽器の演奏スキルおよび読譜力が”有れば好ましい”程度でその限りではない。原則的にその有無を問わない。また、いくつかの講義にはゲストプレイヤーを招聘する予定。講義スタイルは基本的に「対話式」であり「互いに教え学び合う」場を主としている。よって積極的な参加や発言は非常に歓迎される。

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