本講義ではシステム科学やシステム思考を特徴づける様々なモデル化の技法を紹介し、その包括的な習得をめざす。特に、ハードシステムアプローチ、複雑適応系アプローチ、ソフトシステムアプローチ等をとりあげ、複雑かつ多様な社会現象をモデル化し、設計し、支援するための、実践的アプローチとしてのシステム知とその数理的背景について学ぶ。これは理工系と社会科学系の教員が文字通り学際的に取り組むものである。
なお、本講義は5学期に開講される『システム知の探究』の発展科目として位置づけられるが、左記科目を未履修の学生の場合でも、あるいは1年次や2年次に履修する場合でも、十分に興味を持つことができるように設計されている。ビッグデータや経済物理学、エージェントシミュレーション、サービス科学、知能システム、共創システムなど、システム知の最先端のトピックスについて学習できる貴重なチャンスでもある。
システムという統一的視点から、人間、組織、社会を捉え、複雑な状況に埋め込まれている主体群が、問題状況を把握し改善するための実践的アプローチを支援するシステム科学やシステム思考の基本的スキルの習得をめざす。
第1回 10/07(水) 三宅1 (総合科目ガイダンス)
第2回 10/14(水) 三宅2 (レポートの指示を含む)
第3回 10/21(水) 木嶋1
第4回 10/28(水) 高安1
第5回 11/04(水) 寺野1
第6回 11/11(水) 高安2
第7回 11/18(水) 寺野2
第8回 11/25(水) 高安3
第9回 12/02(水) 新田1
第10回 12/09(水) 休講
第11回 12/16(水) 新田2
第12回 01/06(水) 出口1
第13回 01/13(水) 出口2
第14回 01/20(水) 出口3
第15回 01/27(水) 三宅3 (レポートの指示等の再確認を行う)
予備日 02/03(水) 寺野3
講義内容:
木嶋 恭一:サービスシステムの実践と技法
出口 弘 :サービスのシステム知
マネージメントのシステム知
制度設計のシステム知
新田 克己:知能システムの数理1:論理とWeb情報処理
知能システムの数理2:数理議論学と議論解析
寺野 隆雄:社会を識るシステム知1:推薦システムの原理と応用
社会を識るシステム知2:エージェントシミュレーションとマーケティング
社会を識るシステム知3:マンガ教材でビジネスを体験する
三宅 美博:共創システムとその技法1:社会的コミュニケーションの分析
共創システムとその技法2:人工物ネットワークとしての構成
高安美佐子:ビッグデータと経済物理学1:複雑なシステムの数理
ビッグデータと経済物理学2:金融システムの数理
ビッグデータと経済物理学3:社会ネットワークの数理
各教員の指示に従う
特になし
レポート提出による
推奨学期は6学期であるが、1年生および2年生も受講可能なように設計されている