コミュニケーションの基本   Basics of Communication

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担当教員
パトリック ハーラン 
使用教室
水1-2(H103)  
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
0167
シラバス更新日
2015年4月14日
講義資料更新日
2015年6月8日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:7

講義概要

*この講義は6月3日までの全8回です。

あなたは「コミュ障」? そう名乗っている東工大生は多い。しかし大学生にとって、コミュニケーションスキルは学業にも私生活にも欠かせないものだ。発表したり、論文を書いたり、就職活動したり、学生同士の共同企画に挑戦したり、異性との接近を果たしたり…コミュニケーションのチャンスは毎日訪れる。社会人になってからも会議、プレゼン、交渉、売り込み、指導などなど。大企業の社長になったらいずれは謝罪会見のチャンスもあるかもしれない!
現在の日本にも課題が山積している。国内では原発の再稼動、少子高齢化、財政再建、地方創生、特定秘密保護法などが日々話題に上がっている。国際社会においては温暖化、貿易協定、テロ対策、集団的自衛権の実施、領土問題など、どれをとっても「急務」が目につく。実は、どれも外交官、政治家に任せっぱなしでは解決できない問題だ。新しいアイディアをぶつけあう議論で解決策を見つけて、他人を説得して国の行動を変えなければいけないのだ。それはずばり、国民の仕事である。何よりも、そのすべてのステップに必要なのはコミュニケーション能力であるといえる。生産力、経済力、武力だけでなくコミュニケーション力も国力の一つだ。
意外かもしれないが、コミュニケーション能力は生まれつきのものではない。学べ、鍛えられ、高められるものだ。この授業では修辞学に基づいてコミュニケーションの基本を学習し練習し「コミュニケーションの実践」で実践練習につなげていく。連結する形で2単位になる。個人として、国民として、ぜひぜひ責任を持って是非参加してください。

講義の目的

修辞学をベースに説得力の要素を説いた上でそれらを自分の話術に盛り込む方法を研究する。学業、私生活、仕事など、人生の各場面で役立つコミュニケーションスキルを基本から学んで実践練習で身に着けることが最終目的

講義計画

講義はレクチャーだけではない、学生によるプレゼン、学生同士のディスカッションやディベートのコミュニケーションチャンスもある。ほぼ毎回課題がでて、それに基づいて次回の講義が参加型で進行する。2部構成の前半であるこの講義ではレクチャーが多いが、後半である「コミュニケーションの実践」ではそのタイトルのとおり実践練習が中心になる。

教科書・参考書等

ツカむ!話術、パトリックハーラン、角川oneテーマ21、2014
ハーバード流交渉術、ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー、三笠書房、2011
フェルドマン式知的生産術:国境、世界を超えて働く人に、ロバートフェルドマン、2013
Don’t Think of an Elephant、George Lakoff、Chelsea Green Pub. Co. 2004
Thank you for Arguing、Jay Heindrichs、 Three Rivers Press、2007

関連科目・履修の条件等

この講義は履修条件はない。ただ、後半である「コミュニケーションの実践」はこの「コミュニケーションの基本」または以前行われた「コミュニケーションと国際関係」の履修暦がないと履修できない。

成績評価

毎回の課題とファイナルプロジェクトが評価対象になる。授業内容が課題に基づいているので全課題を提出するのが前提。

担当教員の一言

授業も参加型で課題が多くて大変だと、毎回履修生から伺っている。それは間違いない。ただ、課題をがんばった分だけ得るものが大きいというのも間違いない。半年間をかけて一生懸命やっている学生がみるみる内にコミュニケーション上手になり、自信がついてくるのを見てこの授業の意義も確認している。テーマとやり方が独特。授業中に寝る人は一人もいない。東工大だけではなく、日本のどこにもない授業だ。期待して、覚悟してぜひ履修してください。

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