便宜上論理学を命題論理と述語論理に分けて論ずる。
第一では主に命題論理を扱う。まず、条件文と否定について、日本語文の記号化、演繹を学習し、次に、連言、選言、双条件文を含む、一般的体系を学習する。その後、命題論理の完全性、健全性などメタ論理的概念を説明し,それらについて成立するメタ定理について論ずる。時間が許せば、タブローの方法や直観主義論理も扱いたい。
演習によって命題論理の基礎を習得する。さらには、命題論理のいくつかのメタ定理を証明することを通じて、論理に関する哲学的問題について、技術的内容を伴った理解ができるようになることを目指す。
1 ガイダンス
2 否定と条件文(1) 形式言語の構文論
3 否定と条件文(2) 日本語文の記号化
4 否定と条件文(3) 推論規則と演繹の形式
5 否定と条件文(4) 複雑な演繹
6中間テスト
7 連言・選言・双条件文(1) 形式言語の構文論
8 連言・選言・双条件文(2) 日本語文の記号化
9 連言・選言・双条件文(3) 推論規則と演繹体系
10 連言・選言・双条件文(4) 複雑な演繹
11 記号文の意味論的分析と議論の妥当性
12 命題論理の完全性と健全性I
13 命題論理の完全性と健全性II
14 意味論的タブローの方法
15 まとめと演習
適宜プリントを配布する。
なし。
中間テスト、期末テストを行い、それらの点数の合計によって評価する。
論理学は一言で云えば推論の妥当性に関する学問である。そして20世紀においてそれは数学化され、現在ではコンピュータの正確な理解にとって不可欠のものとなっている。また論理は人間の合理性、科学の合理性にとって不可欠の要素である。こうした学問を早い時期に学んでおくことは非常に望ましい。前期は命題論理に焦点を合わせて講義を行う。
なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。
推奨学期:3学期
連絡先:大岡山西9号館7階714号室価値システム事務室