スポーツ実習 I 6類b   Sports Exercise I

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担当教員
藤本 浩一  須田 和裕  石川 国広  小谷 泰則  林 直亨 
使用教室
金7-8  
単位数
講義:0  演習:0  実験:1
講義コード
3062
シラバス更新日
2014年3月29日
講義資料更新日
2014年3月18日
学期
前期  /  推奨学期:1

講義概要

本授業で扱う運動種目は「硬式テニス」です。
「6類」の学生を対象とします。
本授業は、「硬式テニスのダブルスゲームを、愉しみながら安全かつ円滑に行うことができる」を主たる達成目標とします。
したがって、学生のテニス技術レベルは「全く初めて〜少し経験がある」を基準として、授業を展開します。しかし、中上級レベルの学生についても、上記の技術レベル基準の学生とともに、主たる達成目標について興味・関心を持つ者は、受講を歓迎します。
第1週目のガイダンスを経て、授業の前半2/3(第2週〜第10週)は、主たる達成目標のための準備に使用し、後半1/3にて、主たる達成目標の実現を目指します。

講義の目的

健康スポーツ科目では,健康的な生活や運動・スポーツ等に関する理解を深め,「幅広い視野を持った人材の育成」を目的としています。スポーツ実習Iは,運動習慣の「形成」を目指して,心身の健康と体力の維持増進,運動技能の向上,コミュニケーション能力などの向上をねらいとします。

講義計画

第1週
種目別ガイダンスと種目分け,種目別の連絡
第2週〜第10週(目標達成準備期)
「フォアハンドストローク」、「バックハンドストローク」、「ボレー」、「サーブとスマッシュ」、
以上の打ち方について、ゲームを愉しみながら安全かつ円滑に行うことが出来るレベルまでの上達を目指します。
目標達成準備期の授業については、雨天の影響によって毎時の授業計画の変更を余儀なくされる場合もありますが、基礎期(およそ第2週〜第6週)と応用期(およそ第7週〜第10週)に大別します。
基礎期(第2週〜第6週)
ラケットとボールに慣れることから始め、各種の打ち方に関するラケットの軌道や、ラケット軌道上のどの位置でボール軌道と交差させるか(インパクト)などについて、理論的理解と実践の積み重ねを行います。晴天がつづいて順調に上記の打ち方の練習が充分にできれば、打ち方に関するスキルテスト等も適宜行います。さらに、授業を安全かつ円滑に行うための注意点・留意点についても、合わせて理解と実践を行います。
応用期(第7週〜第10週)
様々な状況・条件設定下において、ラリーを長く続けることを主眼とした授業を展開します。1例を挙げれば、クロスコートのラリーを20回以上続けられるレベルに到達することを目標とします。

雨天の場合は屋内にて、ダブルスゲームのルールや打ち方の技術に関する視聴覚資料を用いた授業を行います。また、雨天が続いて数週に渡り、屋外にてテニス授業ができない場合は、室内でトレーニング等を行います。

第11週〜第15週(目標達成期)
ダブルスゲームの実践を行います。個人と集団がともに愉しみ、充足感をもちながら、安全かつ円滑にゲームを行うためには、目標達成準備期で獲得した様々な「知」を統合し、状況・条件との擦り合わせを行いながら、実践することが必須となります。テニスというスポーツを用いて、「知の統合と実践」を行うためには、高い目標達成意識、積極的な姿勢が求められます。

雨天時には、ダブルスゲームの組み立て方や基本的な戦術、ルール確認のための小テストを行う場合もあります。

教科書・参考書等

特になし、資料を適宜配布します。

関連科目・履修の条件等

シューズは、テニスコートのサーフェイスに悪影響を与えないものを使用すること。
服装は、運動に適切なものであれば特に指定しないが、授業時にコートへ入る際には、通学時に着用していた服装から運動に適切な服装に更衣すること。また授業後には、運動時に着用していた運動着の更衣を行うこと。

成績評価

技能,理解,実践などから総合的に評価します。

担当教員の一言

単に身体を動かして爽快な気分になることも、スポーツが持つ重要な価値のひとつです。しかし、これだけでは、大学における授業としては少々物足りない。極論を言えば、スポーツクラブのテニススクールへのアウトソーシングも可能であろう。上述した講義の目的にある「幅広い視野を持った人材の育成」を考えた場合、例えば、以下のような事柄を注目しながら受講するのは、どうであろうか。動きに関する言語や視覚的情報を処理し、これを元に工夫しながら自身の身体で出力・再現すること(情報の理解処理能と応用出力能)、この点を考えれば、「知っていること、解ること」と「出来ること」との間に、ある種の隔たりが存在することを体感できると思います。「英語は読めるけれども、しゃべれない」とも似たようなものであろうか? 
また、安全かつ円滑な授業は、参加学生自らの積極的な働きかけ無くしては実現しません。安全も円滑な進行も、その多くは他人任せで、その作られた枠の中で、他律的に状況が保たれている状況の先には、自律的に作った枠の中で自由自在に振る舞っても、授業が安全かつ円滑に進行する状況が、確かに存在します。これは論語にある「己の欲するところに従えども矩を踰えず」と通じるものです。自分の心に思う事をそのまま行なっても、規範から外れることはないという、孔子が70歳にして感じた境地ですが、みなさんには、この境地が確かに存在し、自分自身が実現できるということへの確かな手応えを、この授業で得て欲しいと願っています。
以上の他にも、科学的・文化的レベルの高い価値が、運動・スポーツには沢山含まれています。テニスを通して、このような沢山の価値をより多く見いだし、理解→実践することが、講義の目的の達成に関して、大いに重要なポイントであると考えています。

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