講義概要
古典ギリシア語の原書購読を行う。ギリシア語第一、第二で学んだ基礎文法を復習しながら、古典時代の原文読解を試みる。今期は、紀元前5世紀に書かれたプラトンの『アポロギア』あるいは、『クリトン』を読む。『アポロギア』と『クリトン』は、プラトンの初期作品に属し、その文章は比較的平易である。プラトン哲学は、後の西欧の学問、とりわけカントやハイデッガー等の近代哲学に大きな影響を与えた。哲学や文芸の基礎をなすプラトンの作品を読むことにより、ギリシア語の読解能力を高め、同時にギリシア精神の中核にふれたい。
・講義の目的
『アポロギア』は、プラトンが師と仰ぐソクラテスの、裁判における被告弁論を中心にして構成されている。『クリトン』は、ソクラテスが死刑判決を受けた後の、牢獄における対話を記している。両作品とも、ソクラテス哲学の後継者としてのプラトンの思想が、瑞々しい文章で記されている。これらの思想を学び、更に、その上に築き上げられた西欧文明についても、考察を広げたい。
・ 講義計画
ギリシア語第一、第二で学習したギリシア語文法を復習しながら、テキストを読み解いて行く。
教室は本館115の予定です。
・ テキスト
コピーした資料を配布する。
・参考書等
コメンタリー(注解)は、コピーした資料を配布する。
・関連科目・履修の条件等
ギリシア語第一、第二を履修しているか、またはそれに相当する知識をもっていることが必要。
・成績評価
平常点・試験