意思決定の基本ロジック   Basic Logic of Decision Making

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担当教員
木嶋 恭一 
使用教室
金3-4(W621)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0404
シラバス更新日
2014年9月18日
講義資料更新日
2014年9月18日
学期
後期  /  推奨学期:2

講義の目的

住宅の購入、就職先の決定、新製品開発、国際的地域紛争解決等々、我々の周りには意思決定が必要な様々な分野・レベルの問題状況に満ちあふれている、本講義は、そのような複雑性に満ちた問題状況に対処する、合理的な意思決定の基礎的な考え方(ロジカル・シンキング)について解説することをねらいとする。
「意思決定とは何か」から始め、複雑性の分類とそれらの取り扱いの方法とモデルまで、1回読み切り形式で話題を提供する。

講義計画

1 イントロダクション (第1週)
2 意思決定のプロセスと構造(第1・2週)
  ア)H.A.Simonの定義:探索・設計・選択のプロセス
  イ)意思決定機能の階層(意思決定問題のタイプ)
3 意思決定状況の複雑性の3つの側面(第3週)
  ア)comp1exity(内的複雑性)多属性意思決定問題
  イ)uncertainty(外的複雑性)原因に対して結果が一意に定まらない
  ウ)conflict(利害対立)複数の利害の対立
4 合理的な意思決定(第3・4週)
  ア)効用関数とマトリクス表現、グラフ表現、実行可能領域
  イ)パレート解:万人が認める合理的なしかし弱い解の概念
  ウ)合理的な意思決定=パレート解からの絞り込み
  エ)外的意思決定基準の導入の必要性
5 多属性意思決定間題(第5・6週)
  ア)1属性ならば単純、多属性とトレードオフ
  イ)多属性意思決定問題を取り扱う外的意思決定基準
6 不確実性下の決定間題(第7・8週)
  ア)確実性、リスク、真の不確実性
  イ)不確実性下の決定間題を取り扱う外的意思決定基準
7 集団意思決定問題: 利害の対立(第9週)
  ア)非協カゲーム
  イ)2人ゼロ和ゲーム:ケリーとイマムラ
  ウ)2人非ゼロ和ゲーム
  エ)ナッシュ均衡解と支配戦略均衡解
  オ)ハイパーゲーム:単純・共生的
8 社会選択の理論(第10週)
  ア)社会選択関数と社会厚生関数
  イ)アローの不可能性定理と条件の緩和
  ウ)戦略的操作可能性
9 システム思考入門(第11・12週)
  ア)ロジカルシンキング
  イ)ソフトシステム思考

教科書・参考書等

講義資料を配布する。 参考書として「交渉とアコモデーション」(木嶋恭一、日科技連出版、1996)を参照することを推奨する。

関連科目・履修の条件等

推奨学期:2学期

この科目は原則として一年生だけを対象とします。

成績評価

期末試験による。

担当教員の一言

高校時代にはなかった文理融合の授業を体験して欲しい。

連絡先(メール、電話番号)

木嶋恭一
大岡山西9号館8階815号室(内線2363)
kijima_at_valdes.titech.ac.jp

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