現代社会において、科学技術への期待は非常に大きい。他方で、福島での事故のように、科学技術の負の側面や、予想外の社会的影響も懸念されるようになっている。1999年、全世界の科学者がハンガリーのブダペストに集って発表した「ブダペスト宣言」では、科学が社会のためのものでなければならないことが科学者たちによって確認された。この授業では、科学技術社会論という立場から、社会のための科学を実現するためには、科学・技術・社会の相互の関係はどのようであるべきかを考えていく。具体的には、科学とは何か、技術とは何か、科学者や技術者はどのような人々なのか、科学技術はいかなる経路で社会に影響を与えているのかなどを指定の書物について議論することで共に考える。
将来科学者や技術者になる学生諸君に、自分たちが実社会でどのような役割を果たすべきかを考えてもらう。また、社会のための科学、技術とは何かを考察する基礎を提供する。
初回の授業で詳しく打ち合わせる。
ジョン・ザイマン『社会における科学』(草思社)、『科学技術白書』(最新版)などを予定(詳細はガイダンスで決定する)。
関連科目としては、文系基礎科目の技術史1および現代技術史、総合科目の現代科学技術と社会。履修の条件としては、講義にもとづいて授業を奨めていくので、積極的に出席してくれること
この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。
授業への出席と積極的参加 70%
調査発表等 30%
第一回目の授業の開講日が変則的になる可能性がおおきいので、掲示をよく見てください。
この授業は昨年度までの「科学・技術・社会」と同じ内容です。
推奨学期:6学期
連 絡 先:大岡山西9号館4階409号室(内線3255)