国際文化入門   Introduction to Intercultural English Studies

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担当教員
三ツ堀 広一郎  中島 太郎  崔 盛旭  土田 久美子  鈴木 真弥  河村 英和  松原 良輔  アン ニ 
使用教室
金3-4(3ラボ)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
2933
シラバス更新日
2013年10月2日
講義資料更新日
2013年9月20日
学期
後期  /  推奨学期:2,4,6,8

講義概要

英語圏とは別の7カ国・地域の文化と社会を紹介するリレー形式の講義です。担当は、各地域文化の専門研究に従事している先生方。グローバル化の時代にあって、ともすれば忘れられがちな国際社会の諸相に案内します。

講義の目的

世界には、グローバル化によって平準化することのできない多様な文化・社会が確固として存在します。そうした文化の多様性に映像資料等で触れながら、異文化理解力の基礎を築きます。

講義計画

10月4日(金)ガイダンス(三ツ堀 広一郎)

10月9日(水)・18日(金)イタリア文化(河村 英和)
わたしたちがイメージするイタリア文化や街並みがつくられたのは、近代になってから、とくにイタリア統一前後からでした。イタリアの別称「美しい国(ベル・パエーゼ)」の魅力は、郷土愛主義(カンパネリズモ)を標榜する国内からと、イタリア旅行をした外国人たち、すなわち内外から発見されました。本講第1回目では、日本を含めイタリア国外にあるイタリア風建築について、第2回目では、都市のインフラ政策でもあった偉人像ブームをみながら、イタリアを代表する歴史上の人物たちをみてゆきます。

10月25日(金)・11月1日(金)ロシア文化(土田 久美子)
ロシアは日本の隣国ですが、欧米やアジア諸国よりも馴染みが薄いかもしれません。初回の授業では、ロシア人の市民生活(習慣、食文化、大学生の勉強など)を紹介します。日本にはない習慣や食べ物に触れて、異文化体験をしてもらいます。二回目の内容は、初回の授業で皆さんの希望を聞いて決めたいと思います。こちらからは、①日露文化交流300年の歴史概説、②ロシア・バレエ鑑賞、③ドストエフスキーの小説の世界を訪ねる、といった選択肢を考えています。

11月8日(金)・15日(金)韓国文化――映画に見る「韓国」(崔 盛旭)
映画には歴史や文化だけではなく人間模様や思想など、ある社会を構成している様々なものが反映される。昨年度は「三反(反日・反共・反米)」という韓国を形作っている3つのキーワードで見る映画を紹介したが、今年度は日本の中の韓国に視点を移し、「在日」をめぐる映像を取り上げる。「在日」は韓国映画において、あるいは、日本映画においていかなる存在として表れるのか。また、自らをどのように表現しているのか。こういった問題を考えつつ、「韓国」という国を理解するための第一歩を目指す。

11月22日(金)・29日(金)インド文化(鈴木 真弥)
「インド」と聞いて、みなさんはどんなイメージが思い浮かびますか? 三千年の歴史、世界最大の民主主義国、ヒンドゥー教、映画大国、ヨガ、IT産業などがありますが、なんといっても「カレー」ではないでしょうか。「カレー」は私たち日本人にとって最も身近に感じられる「インド」といえますが、まさにインドの基本的特徴を示しています。それは「多様性のなかの緩やかな統一(Unity in Diversity)」です。インドは、多言語・多民族・多宗教から成る国家ですが、長い歴史をとおして、それぞれがカレーのスパイスのように「独自性」を保ちつつ、一つの国として緩やかに結びついています。この授業では、インドの文化や社会現象を取り上げながら、日本との違いだけでなくその共通点も考えることで、異文化理解の大切さを学びます。

12月6日(金)・13日(金)ドイツ文化(松原 良輔)
まずドイツの自然や文化について導入的なお話をした後、20世紀ドイツの建築を、「モダンな感性とライフスタイルに応えようとした バウハウス」、「ヒトラーの政治的野望と価値観の表現であったナチス・ドイツの建築」、そして「ナチズムの時代を記憶にとどめて おくためのミュージアム建築」というテーマを中心に紹介します。歴史とのかかわりの中で建築の意味について考えるきっかけになれ ばよいと考えています。

12月20日(金)・1月10日(金)中国文化――映画から見る中国文化(晏 妮)
映画は総合芸術であり、大衆文化でもあります。劇映画は面白い物語によって観客に楽しんでもらうと同時に、建築、食べ物、服装、庶民の生活習慣など、様々な文化を視覚的に伝えてくれるメディアとしての機能をも有しています。授業では、主に1990年以後に製作された数本の中国映画の代表作を紹介し、改革開放政策が実行後、中国文化がいかに伝統を継承しながらも変貌を遂げていったのかを検証し、また、日本文化との相似及び相違を確認しつつ、現在の中国社会と人々の考え方を理解してもらうことを目指します。

1月24日(金)・31日(金)フランス文化(中島 太郎)
今日の共和国が築かれた19世紀から出発して、言語、歴史、宗教、文学、美術、映画など、フランス文化の諸相をたどっていきます。伝統的な文化を重んじる一方で、つねに新しい価値を生み出してきたフランスのイメージをつかむことが、基本的な目標です。折にふれて、日本文化との違いや、最近の日仏交流(ジャパンエキスポ)など、身近な話題にもふれたいと思います。できるだけ映像の資料もまじえながら、豊かな多様性に満ちたフランスの姿を概観します。

教科書・参考書等

教場にてプリントを配布

関連科目・履修の条件等

特になし(外国語の知識は問わない)

成績評価

出席とレポート

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