合理的思考の技術   Techniques for Rational Analysis

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担当教員
小林 憲正 
使用教室
月5-6(W934)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0187
シラバス更新日
2013年7月22日
講義資料更新日
2013年7月29日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3
補足資料

講義概要

「合理的選択 rational choice」とは、複数の選択肢を評価し、評価値が最大のものを選ぶ決定の仕方を表す専門用語である。
不確実性、多属性、多主体など、様々な環境下における合理的選択モデルの展開を習得することを通じて、合理的思考を身につけることが本講義の狙いである。
論理的思考にまつわることを勉強する目的で、論理学を勉強することに相当すると理解して貰いたい。

講義の目的

== より合理的に思考する技術を身につける(社会工学的)==
- 意思決定分析
- インフルエンス・ダイアグラム

== 人々が合理的に行動すると仮定して、そのメカニズムを理解し、利用する技術を身につける(社会科学的) ==
- コミュニケーション
- 協力関係
など

== 実際にはそれほど合理的でない人々の心を探るためのベンチマークを獲得する(理念型 ideal model 的) ==
- 行動経済学
- 感情と合理性

講義計画

合理的選択
意思決定分析と情報の価値
選好と効用
測定と期待効用理論
同時決定ゲームとナッシュ均衡
ゲームの木と部分ゲーム完全均衡
コミュニケーション1 -- チープトーク・繰り返しゲームと均衡選択
コミュニケーション2 -- シグナリング
交渉
心的モデルと情報構造
感情と合理性
問題構造化
まとめ -- Warm Heart with Cool Head

特別講義
本年度も昨年度に引き続き、アニメ監督・構成作家の石舘光太郎さんに特別講義を担当していただきました!

教科書・参考書等

OCW 上の講義ノートを基本的な講義資料とします。

教科書相当の文献:
- Gilboa, I. (2010). Rational Choice, MIT Press
- Osborne, M. and Rubinstein, A. (1994). A Course in Game Theory, MIT Press
- 岡田章 (2011). ゲーム理論 新版, 有斐閣
- 梶井厚志、松井彰彦 (2000). ミクロ経済学 戦略的アプローチ, 日本評論社
- 竹村和久 (2009). 行動意思決定論 -- 経済行動の心理学, 日本評論社

参考書:
- 梶井厚志 (2002). 戦略的思考の技術―ゲーム理論を実践する, 中公新書
- 松井彰彦 (2002). 慣習と規範の経済学 -- ゲーム理論からのメッセージ, 東洋経済新報社
- Gilboa, I. (2010). Making Better Decisions: Decision Theory in Practice, Wiley-Blackwell


参考文献・URL は随時アップデート。

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には総合科目Aの単位として認定されます。

成績評価

成績評価がすごく複雑なので、初回講義に出席できなかった単位取得希望者は、シラバスの以下の記述を精読の上、分からない箇所については教官に質問すること。

成績 =
試験(100点満点)
+ 実験関連ポイント(25点 プラスマイナス 課題で得られた点数の補正)
+ 優秀小論ポイント(教官に独断で優秀と認定された小論一本ごとに 10点)
+ 講義中、Twitter(ハッシュタグ #合理的思考の技術 をつけたつぶやきは教官が随時チェックします)、OCW-i 掲示板 等での質問・コメントポイント

・試験
- 過去問を講義資料としてアップしてあります。試験準備の参考にしてください。
- 講義ノート、教科書・論文など、インターネット接続可能な端末を含め、他人の迷惑にならない限り、なんでも持ち込み可です。ただし、人間の持ち込みはご遠慮ください。
- 試験時間中に音を立てて話をすることは他の方の迷惑になりますので、控えてください。
- インターネット検索可能な端末の利用に際し、skype チャットなどを含めたインタラクティブなやりとりは控えていただきたく存じます。カンニングと異なり、試験監督者の死角でこれを取り締まることは困難ですが、見つかった場合は不正とみなすこととします。


・実験関連(宿題含む) --
- 意思決定問題やゲームに取り組んでもらった分 (5点 * 回数) を成績に加算します
- 上記意思決定問題やゲームのプレーで得られた点数(この点数は、下手にゲームに取り組むと、マイナスになることもあり得るので注意!!)

・小論 -- リアクションを出しやすくするため、原則、各講義ごとに OCW に小論課題をアップしたいと思います
- といっても、テーマは別にその回の内容に限定されません。例えば、初めの頃の内容が講義の後半になって心に刺さってきたという場合、初めの頃のお題に改めて取り組むということもありえます。
- 趣旨は、ラジオ投稿のイメージ(とはいえ、一言ネタのようなものは、原則、質問コーナーにまわしてください)
- 教員の独断でほぼ絶対評価的に「優秀」小論を認定します(つまり、たくさん選抜されることもあるかもしれないし、一本も選抜されないこともありえます)
- 参考のために、昨年度の優秀小論をアップします。
- テーマは フツオタ(=講義の感想、「お題」以外で講義の内容を適用して考えてみたこと など)のコーナー、「お題」のコーナー(教官の気まぐれで出たり出なかったり) の二つ
- 何通出しても良い! 
- 分量は自由(ここはラジオと違って、もちろん、長くても大歓迎!!!超短くても、キラリと光るものがあれば、採用されるかも!)
- 量より質を重視してください。適当な品質の長いレポートを書いても、優秀小論に採用される可能性は相当低いです。
- 提出者の希望に従い匿名・実名・ペンネームのいずれかで、講義中や講義サイトなどで、引用、もしくは公表する可能性があることをご承知おきください。
- OCW-i での小論提出締切は、課題が出された翌週月曜日の 9:00 AM に設定しますが、上述の説明で分かる通り、その週の講義に関するテーマやお題に限定した小論を書くことが必須というわけでもないので、自分で小論の締め切りを設定してください。リアルタイムでフィードバックがほしい人などは、早めに小論を提出するのも良いでしょう。
- 提出方法は、優秀論文の公開の都合上、OCW-i への pdf 形式による提出が教官にとって便利です。ただし、電子ファイルE-メールへの添付、メールボックスや研究室での手渡しもあり。 (月曜日の朝は、研究室に朝8時ころには、原則いることとします)

連絡先(メール、電話番号)

nkoba@valdes.titech.ac.jp 内線 2262 (03-5734-2262)

オフィスアワー

随時

その他

推奨学期:3学期
連 絡 先:大岡山西9号館8階805号室(内線2262)メールボックス W9-47
URL :http://www.valdes.titech.ac.jp/~nkoba

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