数理社会学第一   Mathematical Sociology I

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担当教員
武藤 正義 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0161
シラバス更新日
2013年6月28日
講義資料更新日
2013年3月21日
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

数理社会学は、数理モデルによって、社会のメカニズムを解明しようとする学問領域です。社会現象は、一般にとても複雑であり、ふつうの社会学はその複雑さを自然言語によって丸ごと詳しく記述することでそれを理解しようとします。しかしこの現象丸ごとの記述という方法では、より普遍的な社会的メカニズムに到達することは困難です。そこで数理社会学では、複雑な現象をいくつかのより単純な部分に分解し、数理モデルという方法を用いて、その部分のメカニズムに光をあて、この条件が成立したらこうなる(If-Then)というパースペクティブ(見通し)を得ようとします。このようなアプローチにより、数理社会学は社会に対するより深く普遍的な理解に貢献します。
他の学問領域と同様に、数理社会学にもさまざまな分野がありますが、大きく分ければ、人びとの「選択」を扱う分野と、選択の前提となる「構造」を扱う分野に分かれます。前者の選択を扱う分野には、個々人の行為を扱う分野(行為選択)と、集合的な意思決定を扱う分野(社会的選択)に分かれます。また、後者の構造を扱う分野には、所得や人口の分布を扱う分野(社会統計)だけでなく、人びとの関係の網の目を扱う分野(社会ネットワーク)があります。講義では、これらの分野を紹介していきます。なお、講義では、随時、具体的な練習問題を解きながらすすめていきます。

講義の目的

行為選択、社会的選択、社会統計、社会ネットワークといった、さまざまな社会の側面の数理モデルを知る。また、それらにより、さまざまな社会現象のメカニズムに関する理解を深める。

講義計画

集中講義(7/26~8/5))

◆イントロダクション:数理社会学の全体像

【第1部】行為選択
◆単位行為のモデル:社会的価値志向、選択原理(maxmin等)、効用関数
◆相互行為のモデル:非協力ゲーム、ゲーム・ツリー
◆N人行為状況のモデル:閾値モデル(多人数状況)、社会的ジレンマ
◆マクロ状態の変化モデル:進化ゲーム、局所安定性解析

【第2部】社会的選択/社会統計
◆投票のモデル:コンドルセのパラドクス、ボルダ方式
◆社会的選択のモデル:社会的厚生関数、アローの不可能性定理、リベラルパラドクス
◆平等の指標:ジニ係数、ローレンツ曲線、社会階層と階層移動

【第3部】社会ネットワーク分析
◆ネットワークの諸概念:正則グラフ、中心性、平均頂点間距離、クラスター係数
◆複雑ネットワーク:スモールワールド、スケールフリー、ベキ乗則
◆バランス理論:ハイダーとカートライトのモデル、ニューカムとデイビスのモデル

教科書・参考書等

(参考書)
土場学ほか編『社会を<モデル>でみる』

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。

成績評価

レポート

担当教員の一言

数理社会学の多様な魅力を伝えられたらと思います。

その他

推奨学期:3学期
連 絡 先:大岡山西9号館7階714号室 価値システム専攻事務室
    

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