大衆文化論   Popular Culture

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担当教員
鷲谷 花 
使用教室
月5-6(S622)  
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
0891
シラバス更新日
2012年9月25日
講義資料更新日
2012年9月21日
学期
後期  /  推奨学期:4,6,8

講義概要

近代以降の大衆的物語文化の重要な要素としての「メロドラマ」― 誇張された感情表現と刺激的なアクションやスペクタクルによって観客を惹きつける感傷的道徳劇 ―の今日に至るまでの系譜について、幅広い地域とジャンルに渡る作品を取り上げ、近年の英語圏のメロドラマ研究の成果を参照しつつ学びます。

講義の目的

主要な先行論を参照しながら大衆文化史研究・ジャンル研究の方法を学び、具体的な作品に即して、物語・映像・パフォーマンスなどの構成要素を、幅広い視点から分析してゆきます。

講義計画

1.メロドラマとは何か:ピーター・ブルックス、ベン・シンガー、リンダ・ウィリアムズなど、英語圏の代表的な先行研究紹介
2.「無垢なる者の受難」から「最後の瞬間の救出(ラスト・ミニッツ・レスキュー)」に至る物語:D.W.グリフィス初期短編から宮崎アニメまで
3.社会道徳劇としての「メロドラマ」:『アンクル・トムの小屋』から『国民の創生』まで
4.メロドラマにおけるアクション・スペクタクル・道徳主義の融合:『タイタニック』分析
5.メロドラマとジェンダー:「女性中心のジャンル」としての普及と発展
6.メロドラマは「災害ユートピア」を夢見る:カタストロフィにおける道徳性の発見
7.越境するメロドラマ:現代日本における「メロドラマ」の諸相

教科書・参考書等

ピーター・ブルックス『メロドラマ的想像力』(産業図書)
岩本憲児編『新映画理論集成1』(フィルムアート社)
E.アン・カプラン『母性を読む メロドラマと大衆文化にみる母親像』(勁草書房)
藤井仁子編『入門・現代ハリウッド映画講座』(人文書院)

その他、授業内で随時紹介、またはプリントを配布します。

関連科目・履修の条件等

人数制限をする場合があるので、一回目の授業(10月9日 5-6限 合同ガイダンス)に必ず出席すること。

成績評価

授業への参加及び小課題(複数回)の提出状況(40%)と学期末試験(60%)

その他

連絡先:世界文明センター(内線3892)

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