言語感覚や表現形態は、当該社会・文化を根底から規定する。とりわけ現代日本語の芸術言語表現は、近代化以降社会の様態と密接にかかわり、個人の主観や情緒的表現にも多大な影響を与えてきた。それはハイ・カルチャーからポップカルチャーまで多様な領域を包摂する。また、サブカルチャー領域の言語表現は、主流文化の言語規範以上に、時代の「気分」を反映させる。たとえば流行歌など、多くの人々に口ずさまれ身体化される言葉は、当該社会・文化の中核を担ってきた。これらを踏まえ、本講義では現代日本語の美学的表現を「文芸」「詩歌」「歌詞」など美的な言語表現を軸に検討したい。
言語感覚や表現形態は、当該社会・文化を根底から規定する。とりわけ現代日本語の芸術言語表現は、近代化以降社会の様態と密接にかかわり、個人の主観や情緒的表現にも多大な影響を与えてきた。それはハイ・カルチャーからポップカルチャーまで多様な領域を包摂する。また、サブカルチャー領域の言語表現は、主流文化の言語規範以上に、時代の「気分」を反映させる。たとえば流行歌など、多くの人々に口ずさまれ身体化される言葉は、当該社会・文化の中核を担ってきた。これらを踏まえ、本講義では現代日本語の美学的表現を「文芸」「詩歌」「歌詞」など美的な言語表現を軸に検討したい。
1. イントロダクション:現代日本の美的言語表現と文化・社会状況
2. 「小説」の誕生と変遷:明治期以降の「私」を読む
3. 現代小説の越境性:純文学からライトノベルまで
4. 文芸評論の成立と「批評の言葉」の現在
5. 口語自由詩から現代詩へ
6. 現代短詩型を読む:近代俳諧、口語短歌ブームを軸に
7. 若者文化と現代日本語:ポップソング、ロック、ラップにみる時代の「気分」
8. まとめ:「文学的表現」の現在
講義の中で、適宜紹介する。
第1回目のイントロダクション(4/11)は芸術言語論1、2共通となる。講義の進め方などに関し重要な説明を行うため、1、2どちらを受講するつもりであっても必ず出席すること。
本講座終了時にレポートを貸す。また、講義内で不定期にリアクションペーパーの提出を求め、平常点の「受講態度」の参考とする。評価内訳は、レポート70%、「平常点」30%(小レポート20%、受講態度10%)。(前回の記載を修正しました)
ディスカッションへの参加など、授業への積極的参加を歓迎する。
連絡先:世界文明センター(内線3892)