- 使用教室
- 水3-4(H112)
- 単位数
- 講義：2 演習：0 実験：0
- 講義コード
- 0485
- シラバス更新日
- 2012年4月10日
- 講義資料更新日
- 2012年3月26日
- 学期
- 前期 / 推奨学期：5
講義概要
電子工学、機械工学、生命工学、材料工学などの固有技術がどのように商品やサービスに結びつき、事業や産業を形成していくのかを明らかにし、そのプロセスを効果的に管理していく学問が技術経営（Management of Technology）である。本講義では技術経営に関する経営戦略、技術戦略、経営者リーダーシップ、知的財産マネジメント、情報マネジメント、金融工学などについて初心者でも理解できるように平易にそれらの考え方、方法論を解説する。本講義の受講対象者は、主として学部2年生に推奨されるが、2年生から4年生も履修可とする。
講義の目的
世界的な金融・経済危機の中で、産業・企業にとっては既存ビジネスの再構築や新ビジネスの創造が大きな課題となっており、イノベーション創出のマネジメントである技術経営（MOT）がますます重要になっている。理工系で学ぶ学部生が技術経営の基礎を学ぶことにより、それぞれの専門分野における技術と企業経営との融合を図り、実社会に出た時の活躍の場を広げることを目的とする。
講義計画
第1回目（4月11日）：長田 「講義ガイダンス」
（概要：技術経営専攻の紹介、技術経営の概要説明、成績評価等）
第2回目（4月18日）：日高 「サービスイノベーション」
（概要：サービスイノベーションの重要性が叫ばれている。社会における位置づけ、革新の秘訣を分かりやすく解説する。）
第3回目（4月25日）：藤村 「イノベーションと社会」
（概要：イノベーションとは何か、イノベーションはなぜ現在日本にとって必要なのか、イノベーションは科学や技術とどう関係するのか、等について議論する。）
第4回目（5月2日）：長田 「商品開発と品質マネジメント」
（概要：新商品の企画・開発の考え方、そのプロセスを品質マネジメントの視点から方法論を事例に基づいて学ぶ）
第5回目（5月9日）辻本 「企業戦略とイノベーション・技術組織論」
（概要：経営戦略論、経営組織論を概観し、技術経営の観点から現在注目されている議論、研究をわかりやすく紹介する。）
（5月16日）：金曜日の授業を行うため休み。
第6回目（5月23日）: 梶川 「情報と知識のマネジメント」
（概要：グローバルな社会や科学の動向を捉えるための情報分析の手法と、外部の情報を効率的・効果的に取り入れ、組織内で知識として活用するための手法を紹介する。）
第7回目（5月30日）: 田辺 「イノベーションの実践論」
（概要：新たな製品やサービスを創るイノベーションにいかに取り組むべきか、実践事例から学ぶ）
第8回目（6月6日）：佐伯 「知的財産マネジメント」
（概要：企業における知的財産の創造、保護、活用のマネジメントについての考え方を、事例を用いて解説する。）
第9回目（6月13日）：田中 「知的財産権を巡るトピックス」
（概要：パテントポートフォリオ、パテントプール、標準化と知的財産権、大学における知的財産管理、国際的動向など、知的財産を巡る最近のトピックスについて紹介する。）
第10回目（6月20日）: 比嘉 「ＩＣＴとイノベーション」
（概要：ＩＣＴを戦略的に活用した組織改革・地域活性化・Ｅビジネス等の事例とその方法について紹介する。）
第11回目（6月27日）：第6回目（5月16日）：宮崎 「技術経営概論」
（概要：技術力の蓄積やハイテク産業において技術をベースとした戦略について、実例を使いながら紹介する。）
第12回目（7月4日）：尾形 「情報セキュリティ」
（概要：はじめに情報セキュリティを取り巻く現状を説明し、企業等における情報セキュリティ対策の事例やその考え方について説明する。）
第134回目（7月11日）：二宮 「数理ファイナンス」
（概要：数理ファイナンス、デリバティブ、等についてその原理と実態を簡単に概観する。）
第14回目（7月18日）：中野 「金融リスク・マネジメント」
（概要：金融リスク管理における、リスク・コントロールおよびリスク計測の数理的手法について講義する。）
第15回目（7月25日）：中島 「科学技術と社会」
（概要：科学技術の社会的インパクトが増大したことを歴史的にまとめ、その中で、技術経営を学ぶ意義を説明する。）、 長田 「講義のまとめ等」（概要：技術経営入門を学んで修得した事項のまとめ、質疑応答）
教科書・参考書等
各講義で提示する。
関連科目・履修の条件等
この科目は、平成18年度以降の入学生には総合科目、17年度以前の入学生には総合科目Ｂの単位として認定されます。
成績評価
出席点と2回のレポート(各レポートは4頁程度)。第1回目レポートは第2-8回の講義から、第2回目のレポートは第9-14回の講義からそれぞれ課題を一つ取り上げ、作成後、長田宛てにメールする（提出日：第1回目は6月15日、第2回目は8月1日）。
担当教員の一言
なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。
