理論言語学   Theoretical Linguistics

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担当教員
畠山 雄二 
使用教室
金1-2(W531)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0134
シラバス更新日
2012年9月26日
講義資料更新日
2012年9月21日
学期
後期  /  推奨学期:4

講義概要

講義の主なねらい:
・脳内文法のプログラムについて理解する。
・脳内文法のアルゴリズムについて理解する。
・言語獲得のプロセスについて理解する。
・科学とは何をどうすることかについて理解する。

講義の目的

我々ヒトの脳の中には「文法」がある。この「脳内文法」のおかげで、我々はことばを生み出し、それを理解することができる。はたして、この「脳内文法」のメカニズムはどうなっているのであろうか?この問いに対して科学的な説明を与えること、これが本講義のねらいである。また、本講義では、なぜ子どもは短期間のうちに母語をマスターすることができるのか?なぜ子どもは国籍を問わずいかなる言語をもマスターすることができるのか?なぜ我々日本人はなかなか英語をマスターすることができないのか?等の素朴な疑問に対しても科学的な説明を与えていきたい。

講義計画

最初の授業にシラバスを配布する。講義の進め方については、そのシラバスを参照。
授業はこんな↓感じで進めるがあくまでも予定である
1回:理論言語学と認知科学
2回:理論言語学と科学哲学
3回:自然言語の統語構造(その1)
4回:自然言語の統語構造(その2)
5回:自然言語の意味構造(その1)
6回:自然言語の意味構造(その2)
7回:自然言語の情報構造(その1)
7回:自然言語の情報構造(その2)
9回:自然言語と複雑系(その1)
10回:自然言語と複雑系(その2)
11回:自然言語の個体発生(言語獲得)
12回:自然言語の系統発生(言語進化)
13回:自然言語と脳科学
14回:理論言語学と言語障害
15回:理論言語学と関連諸科学

教科書・参考書等

教科書:
畠山雄二.『自然言語の分析から学ぶ科学的思考法:理論言語学の方法論と思考法』 大修館書店.
畠山雄二.『理系の人はなぜ英語の上達が早いのか』 草思社.

参考書:
畠山雄二.『情報科学のための自然言語学入門:ことばで探る脳のしくみ』 丸善出版.
畠山雄二.『情報科学のための理論言語学入門:脳内文法のしくみを探る』 丸善出版.
畠山雄二. 『言語学の専門家が教える新しい英文法』ベレ出版.
畠山雄二(編).『大学で教える英文法』 くろしお出版.
畠山雄二.『ことばを科学する:理論言語学の基礎講義』鳳書房.
畠山雄二(編). 『日本語の教科書』ベレ出版.
鈴木良次・畠山雄二(編)『言語科学の百科事典』丸善出版.

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。

成績評価

出席重視。出席カードを毎回配布し、それに授業の感想を書いてもらう。評価は出席状況とレポートで行う。評価の割合は、出席:レポート=6:4。レポートは、シラバスにある条件を満たす形で書いてもらう。クリエイティブなレポートを期待する。

担当教員の一言

自然言語をサイエンティフィックなアプローチで分析してみたいという学生さんにはワクワクドキドキする1時間半となるであろう。情報科学ならびに生命科学に関心のある学生さんにはアッと言う間の1時間半となることであろう。そして、「人間とは何だ?」という問いにことばの側面から考えてみたいという学生さんには<目から鱗>の一時間半となることであろう。
私の専門など私の「個人情報」に関しては私のホームページ↓をご覧ください。
http://www.shimonoseki-soft.com/~hatayu/
(音楽というかギターに興味のある人はホームページの中にある「趣味の部屋」もどうぞ。)
なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業には必ず出席すること。

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