古代から現代に至る科学の歴史をたどってゆくと、16、17世紀からだんだんと近代化され、現代化されていくのを理解する。さらに、それぞれの時代で科学が社会の中でどんな位置にあったかも理解する。また、女性が科学の中でどんな位置にあったかということも考えていきたい。こうした試みをつうじて、科学の時間軸(歴史性)と空間軸(社会性)を形成し、科学の「いま」への理解を深めていく。講義形式をとる。
1.恐竜という生物の存在がどのように確立していったかを理解する。
2.自然史から地質学や古生物学がどのように誕生していったかを理解する。
3.19世紀の地質学をになった研究者、化石発掘人が社会ではどのような位置にあったかを理解する。
1.『アインシュタインの妻』とかけて恐竜の復元ととく
2. 恐竜の復元から学ぶこと
3. 自然史の歴史
4. ガリレオから始まる近代科学
5. ガリレオの現代的解釈
6. ダーウィンは何をしたか
7. ダーウィンは地質学者
8. 19世紀に女性地質学者はいたか
9. 生物の進化はどう解釈されているか
10. 日本の進化論受容の歴史
11. ノーベル賞とマリー・キュリー
12. DNA研究とロザリンド・フランクリン
13. 現代科学と科学の捏造
特定のテキストは使用しない。以下の3冊は担当教員が執筆しているので、授業内容をよく補完する。
吉川惣司・矢島道子『メアリー・アニングの冒険-恐竜学をひらいた女化石屋』2003年 朝日選書
矢島道子・和田純夫編『はじめての地学史・天文学史』2004年 ベレ出版
矢島道子『化石の記憶―古生物学の歴史をさかのぼる』2008年 東京大学出版会
この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。
試験(40%)とレポート(40%)と出席点(20%)
人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。
推奨学期:4学期
連絡先:大岡山西9号館7階714号室 価値システム事務室