Ⅰ 教職の意義,教員の役割,職務内容等に関する理解を深めさせることを通じ,教員を志願する者に教職に対する自らの適性を考察させるとともに,教職への意欲や一体感の形成を促す観点から,指導・助言・援助を行うことを目的とする。
Ⅱ 基本的には,以下の3つの要素からなる。
(1) 教職の意義及び教員の役割の理解
(2) 教員の職務内容の理解
(3) 教員を志願する者に対しての進路選択に資する機会・情報等の提供
本講義を受講しようとする学生諸君は,これまで小学校・中学校・高等学校と少なくとも12年間の長きにわたり学校教育を受け,義務でもないのに好んで大学にまで進学し,卒業後も(もしかしたら)教員として学校を職場にしようとしている。たしかに,その学校好きぶりは称賛に値する。しかし諸君は,児童・生徒の立場から見た教員しか知らないのではないか。また,教員の職場である学校はなぜ存在しているのか,教員という職業がどんな制度のもとにあるのか,諸君は十分に知っているであろうか。
そこで本講義では,「教職とは何か」「教員とは何か」について理解を深められるように論ずる。すなわち,教職の意義,教員の役割,職務内容等に関して十分知った上で,教職に対する自らの適性を考察し,今後の教職課程を履修し続けるかどうか,将来教職に就くかどうか,進路を決定する機会を提供することを目的とする。
1.教職とは何か-教員が教育する目的は何か
2.学校とは何か-教員の職場はなぜ存在しているのか
3.教員とはどんな職業か-なぜ免許状が必要か
4.教師観の変遷-聖職者から専門職へ
5.教員養成制度-教員免許をとるまで
6.教員研修と免許更新制度-教員になってから
7.教員の身分と服務-教員の権利・義務・役割
8.求められる教師像-そんな人になれるのか
9.教員の実像-希望・やりがい・失望・バーンアウト
10.君は今後も教職課程を履修するのか?
(上記項目は,授業回数とは必ずしも対応してはいない)
高橋浩・金田健司編著『改訂版 現代教育本質論』,学文社,2009年刊。
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