基礎生物学A 1   Basic Biology A

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担当教員
本川 達雄 
使用教室
木1-2(VBL)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
1711
シラバス更新日
2011年10月7日
講義資料更新日
2011年9月20日
学期
後期  /  推奨学期:2

講義概要

東工大生は高校で生物をとっていない方がほとんどですが、心配することはありません。じゃあこの講義で高校の生物の授業をくり返すのかと言うと、ぜんぜん違います。将来エンジニアになる人たちに生物学を学んでもらうのがこの講義。講義を聞くと、良い社会人になれる、良識ある技術者になれる! と、そんな感想をもってもらえる講義にしたいのです。
 講義の前半では、生物はどんな形をしているのか? どんな材料でできているのか? というふうに、生きものをおおづかみに捉えて、生物の体のデザインについて考えてみます。生物のデザインと人工物のデザインの違いを考えることを通して、現代人の生活を批判的にも眺めてみます。高校までは、授業と言えば、事実を覚えることが主。でも大学では、世界を見通す目を養うことが重要な課題の一つになるのです。そういう大学の雰囲気をちょっと味わってみて下さい。
 授業の後半は、1回に1種類、いろいろな動物についての講義。違った生物は、われわれヒトとは、まったく違った体のデザインをもち、まったく違った生き方をしています。それらを知ることはとても面白いし、また、われわれと違った世界を知れば、それを通して、ぼくら人間はどんな生きものなのかが逆に見えてくるものなのですね。生物を学んで自分自身を知るーこの講義の大目標です。
 この講義は、衛星放送により、毎回、生で高校や高専へも放送されます。そのこともあり、ほぼ毎回歌が聞けます。そして、途中か最後に、That's edutainment!  と称して、生バンドをバックに、1時間半、生物学のオリジナルソングの演奏家を行います。お楽しみに!

講義の目的

本講義は様々な生命現象に対する基礎的な理解を得ることを目的とする。高等学校で生物学を学んでこなかった学生にも理解できるよう、基本的なことから講義を始める。
人間は生物の-員である。環境もさまざまな生物がからみあってできている。生物とはどのようなものであるのかの理解なくしては、まっとうな人間として生きていくことはできないし、また、技術者として人に優しい技術や環境に優しい技術を生み出せないであろう。生物学を通して、善い社会人・良い技術者になるための教養を身につける。
(衛星講義であり、全国の高校、高専にも生中継で映像が送られる。)

講義計画

1.生物と生物学の特徴
2.生物はどんな形をしているか
3.生物はどんな材料でできているか
4.体の大きさとエネルギー消費量
5.動物の時間
6.生物学から技術を考える
7.生物多様性
8.That’s edutainment! (生バンドをバックに、生物学を歌で学びます)
9.生物の分類
10.サンゴ(刺胞動物)ー共生の世界
11.昆虫(節足動物)ー世界一の繁栄はいかになされたか
12.貝(軟体動物)ー貝殻の形の秘密
13.ホヤ(脊索動物)ー群体とサイズの生物学
14.ヒトデ(棘皮動物)ーなぜ星の形なのか
15.ナマコ(棘皮動物)ー究極の省エネ生活

教科書・参考書等

参考書
本川達雄「生物学的文明論」(新潮新書)
バーンズ他著、本川達雄監訳「図説無脊椎動物学」(朝倉書店)

関連科目・履修の条件等

なし。

成績評価

期末テストと出席で評価する。

担当教員の一言

なし。

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