ゲーム理論入門   Introduction to Game Theory

文字サイズ 

担当教員
武藤 滋夫 
使用教室
金3-4(W242)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0411
シラバス更新日
2012年1月30日
講義資料更新日
2012年2月25日
アクセス指標
学期
後期  /  推奨学期:2

講義概要

社会・経済システムを数理的に記述し分析する理論である「ゲーム理論」について,その数学としての理論的基礎を提供した上で,経済学,経営学,社会学,政治学など社会科学への適用例を紹介します。まず,非協力ゲーム,協力ゲームの表現形式,解概念を紹介した後,企業の合併,公共財の供給,オークション,共同事業における利益の分配,投票による意思決定,社会的な慣習の形成など,さまざまなケースのゲーム理論による分析を紹介します。講義の最後には,受講生にゲームに関する実験を行ってもらい,われわれ人間がゲーム理論の予測通りに行動するかどうかを検証してみたいと思っています。

講義の目的

「ゲーム」っていうと、TVゲーム、ボード・ゲーム、そしてスポーツにおけるゲーム...というところが君たちの頭にまず浮かんでくると思います。この講義で扱っていくのは、これらの「ゲーム」とは少々違います。「ゲーム理論」における「ゲーム」です。われわれの世の中は「ゲーム」、ないしはより適切な言葉で言うと、「ゲーム的な状況」に満ちあふれています。企業間の競争、業務提携や合併、政党間の争いや話し合い、国家間の駆け引きや交渉、など、これらの状況ではすべて、相手がどのように行動してくるかを常に考えながら、こちらの戦略を立てていきます。まさに「ゲーム」です。このような状況でどのように行動していけばよいか、これを数理的に厳密に分析しようというのが「ゲーム理論」です。本講義では、まず「ゲーム理論」の基礎をお話しした後、様々な実際の事例を使ってゲーム理論的な考え方を解説します。

講義計画

まずテキスト(1)を使用してゲーム理論の基礎をお話しした後、テキスト(2)の中から、経済学、経営学、政治学、社会学などにおけるゲーム理論の適用例をいくつか選んで解説します。
本講義の最後には、受講生の皆さんに被験者になってもらって、われわれ人間がゲーム理論の予測するとおりに行動するかどうかを、皆さんと一緒に確かめようと思っています

教科書・参考書等

(1)「ゲーム理論入門」(武藤滋夫、日本経済新聞社、2001)
(2)「ゲーム理論で解く」(中山幹夫・武藤滋夫・船木由喜彦編、有斐閣、2000)
(2)は出版社で在庫切れのため,コピーをOCW-iにアップします。

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には総合科目Aの単位として認定されます。なお、この科目は原則として一年生だけを対象とします。

成績評価

学期末試験、レポート及び授業中の練習問題の成績に基づいて評価します。

担当教員の一言

ゲーム理論の様々な適用例をお話しするつもりです。ゲーム理論に関する予備知識はいっさい必要ありません。この講義を通して「ゲーム理論的」なものの見方を学んでもらえればと思います。なお、この講義は、社会工学科専門科目(経営システム工学科推奨科目)「非協力ゲーム理論」,「協力ゲーム理論」につながる内容を含んでいますので、この2つの学科への進学を考えている場合には、必ず履修してください。また、「文系ゼミ第二(社会理工学入門)」を並行して履修することを強く勧めます。
 また、人数制限をする場合がありますので、一回目の授業に必ず出席してください。

このページのトップへ