近代日本の傑作小説の母胎となった「文章」が,どんな思想や形而上学を築いたのか,とりわけ「私小説」がどんな事情で成立したのかについて学び、「私小説」の伝統のこと、この伝統とあらがった作家たちの創作上の苦闘について探る。他に、近代的な歴史意識と文学の関係について、詩歌文学から散文詳説への流れについて学ぶ。
1.近代日本にとって「私」とは何だったのかについて考える。
2.歴史意識と文学の関係を考える。
3.詩歌文学から散文詳説への流れを考える。
以上の点を作品の決定的なシーンをプリントし、概説していく。
○ 二葉亭四迷・樋口一葉・国木田独歩・森鴎外(明治)など
○ 谷崎潤一郎・芥川龍之介・志賀直哉・菊池寛(大正)など
○ 横光利一・川端康成・葉山嘉樹・中島敦
○ 太宰治・梶井基次郎・武田泰淳・三島由紀夫(昭和)など
○ 車谷長吉・西村賢太・佐伯一麦(平成)など
プリントを使用する。
「文学A」の単位を取得した学生は履修できません。
この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。
テスト(読書による知識とこの時間での学習知識について記述問題 10題)、出席率、感想文。
一回目の授業に必ず出席すること。文学を通して“何か”を考えてみよう。
推奨学期:3学期
連 絡 先:大岡山西9号館7階714号室 価値システム事務室