生命倫理学の基本的な考え方と問題を理解した上で,科学技術者として,生命を扱う専門家,行政担当者として,あるいは,患者として,その家族として,さらには一人の人間として,生命倫理の諸問題に対していかに行為すべきかを考える能力を養う。
生命倫理の基本的な考え方を理解した上で、医療にかかわる患者、家族、専門家、行政担当者、あるいは生命を扱う科学技術者として、生命倫理の諸問題に対していかに行為をすべきかを考える能力を養う。
I 生命倫理の基本的な考え方と健康・医療の捉え方(1~2)
生命倫理の成立背景、基本的な原則、生命倫理学の位置づけ、健康や医療の概念
II 「科学技術の開発」と倫理(3~4)
遺伝子技術、万能細胞、疫学研究
III 「生死」に関する倫理的問題(5~9)
人工妊娠中絶、生殖補助技術、出生前診断、安楽死、延命治療、終末期医療
IV 「自律」をめぐる諸問題(10~11)
現場に潜む意思決定の問題、インフォームド・コンセントの原理、パーソン論
V これからの医療のあり方(12~15)
関係者の行為のあり方を考えるのに役立つ思想、チーム医療、合意形成
吉武久美子『産科医療と生命倫理―よりよい意思決定と紛争予防のために』(昭和堂)をテキストとし、各時間にその他の資料を配布する。
この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。
レポートにより評価する。
誰もが医療や生命の問題にかかわります。医療にかかわる関係者として、あるいは科学技術者として、現場に潜む問題といかに行為するべきかについての思想の両方を関連づけて考えられるようにしましょう。
なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。
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