経済学第一   Economics I

文字サイズ 

担当教員
佐藤 崇 
使用教室
月3-4(W541)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
3639
シラバス更新日
2010年9月24日
講義資料更新日
2010年9月20日
学期
後期  /  推奨学期:2

講義概要

現代の全ての経済学の基礎となっている「ミクロ経済学」の理論の中で、もっともオーソドックスな「価格理論」と呼ばれる分野を講義します。ゲーム理論や情報の経済学といった、現代の経済学では不可欠となっている理論も、価格理論を踏まえることでその意義をより深く理解することができます。

講義の目的

多くの経済主体が経済学の考え方を参照して現実の経済を把握し行動しているという意味で、経済学は現実の一部を構成しているとも考えることができます。したがって、実際に経済生活を営んでいく上で、経済学のものの見方や考え方を理解しておくことにはそれなりに意義があると言えるでしょう。本講義では、経済理論そのものというより、現実の経済問題を経済学を用いてどのように考えることができるのか、その考え方を理解することに重点を置きます。

講義計画

下に挙げてある八田達夫『ミクロ経済学I 市場の失敗と政府の失敗への対策』という本の、以下の章立てに沿って進行します。「5.弾力性・限界収入」までが基礎理論、「6.規模の経済:独占」が応用の第一歩となっており、必ずここまでは終えます。「7.外部経済と不経済」以降は時間が許す限り扱う、ということになると思います。
0.市場と政府の役割分担
1.市場
2.供給
3.余剰と参入規制
4.市場介入
5.弾力性・限界収入
6.規模の経済:独占
7.外部経済と不経済
8.減産補助金と環境権
9.情報の非対称性
10.公共財
11.権利の売買

教科書・参考書等

講義だけで完結した内容にしますので、必ずしも購入する必要はないという意味で教科書としては指定しませんが,
・八田達夫『ミクロ経済学I 市場の失敗と政府の失敗への対策』,東洋経済新報社,2008年
に準拠して講義を行います。この本は、経済理論を学習するための教科書としてではなく、現実の日本の経済問題を自分で考えることができるようになるために経済学の考え方を理解することを目的として書かれたというメッセージを明確に打ち出しており、ほとんどの学生が経済学を専門とするわけではない本講義には適していると思います。

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。

成績評価

学期末に行われる試験によります。

担当教員の一言

「経済理論を学習するため」ではなく、「現実の日本の経済問題を自分で考えることができるようになるため」の「経済学の考え方」を伝えることを意識して講義するつもりです。
なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。

その他

推奨学期:2学期
連絡先:大岡山西9号館7階714号室 価値システム事務室

このページのトップへ