この授業では、映画を中心に、マンガ、アニメーション、ゲームなどの「アクション」ジャンルを主に取りあげながら、そこでのジェンダーの表象について考察を進めてゆきます。とくに、「男装の麗人」、ホラーの女性の怪物、邪悪な女王様、復讐する女性など、「闘う女性」キャラクターに注目し、近現代日本の大衆文化における「女であること」「男であること」の表象の歴史的変遷を辿ってゆきます。
映画をはじめとする近現代日本の視覚文化史を「ジェンダーの表象」という視点から学びます。とりわけ「女性による/女性に対する暴力」の表象に対する批判的・理論的分析を、ジェンダー論、フェミニスト映画批評の知見も紹介しながら進めてゆきます。また、大衆文化によるエロティシズムと暴力の表象に対する規制・検閲の歴史についても理解を深めることを目指します。
1.はじめに―物語映画と「女性による/女性に対する暴力」―
2-3.犠牲者としての女性、加害者としての女性
4-5.毒婦、妖婦、ヴァンプ
6-7.男装の処女
8-9.レイプと復讐
10-11.去勢する女
12.「女王様」
13.まとめ
随時授業の中で紹介し、あるいはプリントを配布する。
人数制限をする場合があるので、1回目の授業に必ず出席すること。
授業への参加及び小課題(複数回)の提出状況(40%)と学期末試験(60%)
授業内では毎回複数の映像作品を上映する予定です。
連絡先:世界文明センター(内線3892)