技術経営入門   Introduction to Management of Technology

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担当教員
田中 義敏  長田 洋  田辺 孝二  宮崎 久美子  藤村 修三  佐伯 とも子  二宮 祥一  中野 張  比嘉 邦彦  尾形 わかは 
使用教室
水3-4(H113)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0485
シラバス更新日
2010年10月4日
講義資料更新日
2010年9月20日
学期
後期  /  推奨学期:6

講義概要

電子工学、機械工学、生命工学、材料工学などの固有技術がどのように商品やサービスに結びつき、事業や産業を形成していくのかを明らかにし、そのプロセスを効果的に管理していく学問が技術経営(Management of Technology)である。本講義では技術経営に関する経営戦略、技術戦略、経営者リーダーシップ、知的財産マネジメント、情報マネジメント、金融工学などについて初心者でも理解できるように平易にそれらの考え方、方法論を解説する。本講義の受講対象者は、主として学部3年生に推奨されるが、2年生から4年生も履修可とする。

講義の目的

世界的な金融・経済危機の中で、産業・企業にとっては既存ビジネスの再構築や新ビジネスの創造が大きな課題となっており、イノベーション創出のマネジメントである技術経営(MOT)がますます重要になっている。理工系で学ぶ学部生が技術経営の基礎を学ぶことにより、それぞれの専門分野における技術と企業経営との融合を図り、実社会に出た時の活躍の場を広げることを目的とする。

講義計画

第1回目(10月6日):
田中 「講義ガイダンス」
(概要:技術経営専攻の紹介、技術経営の概要説明、成績評価等)
第2回目(10月13日):
藤村 「イノベーションと社会」
(概要:イノベーションとは何か、イノベーションはなぜ現在日本にとって必要なのか、イノベーションは科学や技術とどう関係するのか、等について議論する。)
第3回目(10月20日):
辻本 「企業戦略とイノベーション」
(概要:社会と企業のかかわりを、組織開発の視点からわかりやすく解説する。)
第4回目(10月27日):
宮崎 「技術経営概論」
(概要:技術力の蓄積やハイテク産業において技術をベースとした戦略について、実例を使いながら紹介する。)
第5回目(11月10日):
比嘉 「ICTとイノベーション」
(概要:ICTを戦略的に活用した組織改革・地域活性化・Eビジネス等の事例とその方法について紹介する。)
第6回目(11月17日):
長田 「商品開発と品質マネジメント」
(概要:新商品の企画・開発の考え方、そのプロセスを品質マネジメントの視点から方法論を事例に基づいて学ぶ。)
第7回目(11月24日):
佐伯 「知的財産マネジメント」
(概要:企業における知的財産の創造、保護、活用のマネジメントについての考え方を、事例を用いて解説する。)
第8回目(12月1日):
田中 「知的財産権を巡るトピックス」
(概要:パテントポートフォリオ、パテントプール、標準化と知的財産権、大学における知的財産管理、国際的動向など、知的財産を巡る最近のトピックスについて紹介する。)
第9回目(12月8日):
未定 「知的財産政策」(仮題)
(概要:創出された知的財産をいかに保護すべきか、国際的動向を踏まえた知的財産政策の現状と課題を解説する。)
第10回目(12月15日):
未定 「サービスイノベーション」
(概要:サービスイノベーションの重要性が叫ばれている。社会における位置づけ、革新の秘訣を分かりやすく解説する。)
第11回目(12月22日):
田辺 「イノベーションの実践論」
(概要:新たな製品やサービスを創るイノベーションにいかに取り組むべきか、実践事例から学ぶ。)
第12回目(1月12日):
尾形 「情報セキュリティ」
(概要:はじめに情報セキュリティを取り巻く現状を説明し、企業等における情報セキュリティ対策の事例やその考え方について説明する。)
第13回目(1月19日):
二宮 「数理ファイナンス」
(概要:数理ファイナンス、デリバティブ、等についてその原理と実態を簡単に概観する。)
第14回目(1月26日):
中野 「金融リスク・マネジメント」
(概要:金融リスク管理における、リスク・コントロールおよびリスク計測の数理的手法について講義する。)
第15回目(2月2日):
田中 「講義のまとめ等」
(概要:技術経営入門を学んで修得した事項のまとめ、質疑応答、レポートの提出等)

教科書・参考書等

各講義で提示する。

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には総合科目、17年度以前の入学生には総合科目Bの単位として認定されます。

成績評価

出席点、全体を通して2回のレポート

担当教員の一言

一回目の授業から必ず出席するようにしてください。

連絡先(メール、電話番号)

ytanaka@mot.titech.ac.jp

その他

推奨学期:6学期
2年生から4年生まで参加できます。

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