社会における科学   Science in Society

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担当教員
山崎 正勝 
使用教室
金3-4(W521)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
3765
シラバス更新日
2009年7月30日
講義資料更新日
2009年7月30日
学期
前期  /  推奨学期:1

講義概要

20世紀は戦争の世紀だったという言い方がある。前半期には,人類史上未曾有の2つの世界大戦が起こり,後半期には冷戦があった。そしてそれ自身としては,自然の知識の体系にすぎないはずの自然科学も,この世紀の間に多くの社会的事件,とりわけ戦争に巻き込まれていった。20世紀には,世界の科学技術者の4分の1は,何らかの意味で軍事研究に関与している(国連事務総長報告)と言われる現実が,世界を支配していたのである。冷戦の終結が言われる中で,果たしてこれからの世界は平和的な科学技術を実現するのだろうか。この一方で,飢餓の存在が克服されないまま,科学と技術の力は,この世紀のうちに自然の環境を地球的規模で,そして時に回復不可能な形で改変しうる力を持つに至るということも起こった。この講義では,20世紀に起こった科学をめぐるいくつかの社会的事件を回顧しながら,21世紀に目指すべき科学のあり方を考えていきたい。

講義の目的

20世紀は戦争の世紀だったという言い方がある。前半期には、人類史上未曽有の2つの世界大戦が起こり、後半期には冷戦があった。そしてそれ自身としては、自然の知識の体系にすぎないはずの自然科学も、この世紀の間に多くの社会的事件、とりわけ戦争に巻き込まれていった。20世紀には、世界の科学技術者の4分の1は、何らかの意味で軍事研究に関与している(国連事務総長報告)と言われる現実が、世界を支配していたのである。冷戦の終結が言われる中で、果たしてこれからの世界は平和的な科学技術を実現するのだろうか。この一方で、飢餓の存在が克服されないまま、科学と技術の力は、この世紀のうちに自然の環境を地球的規模で、そして時に回復不可能な形で改変しうる力を持つに至るということも起こった。この講義では、20世紀に起こった科学をめぐるいくつかの社会的事件を回顧しながら、21世紀に目指すべき科学のあり方を考えていきたい。

講義計画

1.現代社会における科学技術:東工大とマサチューセッツ工科大学―軍事優先体制と米国科学―
2.マンハッタン計画の歴史と科学者の役割(2回)
3.広島、長崎で起こったこと(ビデオ)
4.化学と化学兵器:フリッツ・ハーバーと毒ガス(2回)
5.生物兵器:関東軍731部隊に見る普通の科学者の狂気(2回)
6.日本の科学技術の歴史と現状
7.科学技術者の倫理

教科書・参考書等

必要に応じ、プリントを使用する。

関連科目・履修の条件等

ビデオを見て小レポートに答えるなどの参加が条件になっている。
この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には総合科目Aの単位として認定されます。なお、この科目は原則として一年生だけを対象とします。

成績評価

レポート提出による

担当教員の一言

人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。

その他

推奨学期:1学期
連 絡 先:大岡山西9号館4階411号室(内線2370)

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