意思決定分析とその応用であるゲーム論などを、最先端の研究成果もふんだんに取り入れつつ、とりわけ認識論的な基礎付けやモデルの限界に光を当てて講義する。与えた問題を解く能力を訓練するのではなくて、モデルを現実に適用することを主眼におくことにより、自分で考える力を身につけさせることをねらいとする。
演習、本人の身近な問題に基づくケーススタディや実験を多用し、インタラクティブに講義を行う。
大学の通常の学問や講義では、特定の領域や構造についての知識を学びます。しかし、人生で直面する様々な課題は、一般には特定の分野の知識で処理可能なものではありません。本講義では、皆さんが合理的思考の科学的手法を学び、自分で考える力を身につけることをねらいとします。
・イントロ -- 合理的思考って?
o効用最大化モデル
o能動的思考
o目標指向思考、効果 vs. 効率
o情報の価値と知識
・合理的意思決定の枠組 -- 意思決定分析
o多属性効用
o不確実性と期待効用
・対象とモデル
o問題構造化手法
o意思決定と入出力システム
oモデルと言語
oモデル間関係
・他者の扱い
o他者とは?
oゲームとナッシュ均衡
o主観的意思決定主体の相互作用モデル
oメカニズム・デザイン
・合理的思考にまつわる諸問題
o限定合理性
o心理的トラップ
o規範と記述
・まとめ -- 人生と合理的思考
講義資料を用意します。
参考書は講義中に紹介します。
この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には総合科目Aの単位として認定されます。
課題と期末試験による。
本講義で身につける技法は生涯役立つと思うが、当面は講義選択、進路選択や恋愛の一助となれば幸い!
講義の進め方は、かなりの程度参加型です。
・各回の冒頭では、復習をかねて前回のテーマに関連する身近な実例について考えてもらうことによって頭の体操をします。
・教室内で課題に取り組んだり、実験をしたりします。
なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。
推奨学期:3学期
連 絡 先:大岡山西9号館8階805号(内線2262)