科学概論第一   General Science I

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担当教員
山崎 正勝 
使用教室
月3-4(W531)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
3605
シラバス更新日
2009年7月30日
講義資料更新日
2009年7月30日
学期
前期  /  推奨学期:1

講義概要

自然科学・技術の本質,その方法,その社会的機能などについて,科学の通史を通して講義する。第一では,科学の誕生から近代科学の成立までを扱い,科学的方法,科学的自然観について考える。

講義の目的

科学概論という講義は、哲学者の田辺元という人が東北帝国大学で始めたのが最初とされている。田辺は著書『科学概論』(1918年)の中で、科学概論とはフィロソフィ・オブ・サイエンス、つまり科学の哲学(科学哲学という言い方もある)のことだと書いている。現代科学が獲得してきた自然観やその方法を総合的に考えてみること、これが科学概論の目的の一つである。この講義のもう一つの目的は、科学を社会の中で考えてみることである。これは、科学が生み出した有用な物質が時として環境を破壊したり、また、善意で出発した研究の成果が戦争に利用されるというような、現代科学をめぐる世界の状況を考える際に、どうしても必要な見方である。このような科学の見方は、J・D・バナールの『科学の社会的機能』(1939年)で初めて取り上げられた。
この講義では、これらの二つの目的を念頭に置きながら、具体的には科学の歴史を紐解くことを通じて、科学の意味を考えていきたい。第1では、科学の起源から近代科学の成立までを扱い、第2では、産業革命から現代までを論じる。

講義計画

1.科学とは何か
2・ 科学の起源 その技術的、社会的起源
3・ 古代オリエント科学の社会的起源とその限界
4・ 科学は古代ギリシアの自然学者たちに何を負っているか
5・ 古代科学のルネッサンス・アレキサンドリア時代の科学
6・ 中世の科学と技術 科学の衰退と技術の前進
7・ 近代科学の社会的起源、職人的伝統と学者的伝統の融合
8・ 経験と実験(ベーコン)、分析と総合(デカルト)、科学の学会
9. 機械的自然観と近代科学
10.ガリレオ、ケプラー、ニュートン

教科書・参考書等

特に使用しないが、必要に応じプリントを配布する。

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には文系基礎科目の単位として認定されます。

成績評価

期末レポートおよび講義時間中に実施する小レポート提出による

担当教員の一言

人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。

その他

推奨学期:1学期
連 絡 先:大岡山西9号館4階411号室(内線2370)

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