これからの経営管理とプロフェッショナル育成   Organizational Management and Professional Development

文字サイズ 

担当教員
世木 茂  杉本 守孝 
使用教室
水5-6(西9-318)  
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
3341
シラバス更新日
2009年7月30日
講義資料更新日
2009年7月30日
学期
前期  /  推奨学期:5,7

講義概要

Ⅰ 時代は,グローバルな規模で,20世紀と異なる様相を呈してきた。“第2の産業革命”ともいうべき新時代を受け止めるべき日本の青年層の意識には,“ローカルな思考と保守的姿勢”が強く見られる。
 本講座は,『これからの企業経営とプロフェッショナル育成』を通して,今という時代の“風の構造”を読み解き,新時代を生きるプロフェッショナルとして,多様な選択肢の中から“自分の人生をどう切り開くのか”を複数の視座から見つめていきたい。
Ⅱ 講座の内容は,
 新しい社会と新しい経営環境,
 グローバル化時代とICTによる情報革新に組み込まれた新・経営管理のしくみ,
 新しい時代の職業人としての使命と役割,
 幹部として,プロフェッショナルとしての能力とリーダー像,
 企業の人事制度と能力開発のしくみ,
 職場と個人の“潜在の能力の発揮”と“活性化”,
 他者を理解することによって“自分自身を理解する” etc. とする。
実際の現場ケース,個人体験をもとに,講義と討議を各々,均等に時間配分したい。

講義の目的

 学生が社会人になった場合,大半が雇われる立場,給料をもらう立場になる。他方,雇われた新人は,プロ野球/サッカーの選手のようには,雇われた組織ですぐには役だたないことが一般的である。高学歴者の就職においても,即効力は職域によって大きく異なるが,期待できない状況にある。                                       あらゆる組織の経営環境は21世紀に入り,より大きく変化し,高学歴者の役割は重要性を増してきている。20世紀に比べ,企業,官公庁の職場環境・風土が,どう変化してきているのか,も“組織に新たに参画する諸君”にとって重要な情報といえる。
 また,これからのリーダーおよびプロフェッショナルはどういう人物像が期待され,どんな仕掛けで,組織内処遇・育成が試みられているのか?諸君を迎え入れる企業/組織の面から,グローバルな経営環境の視点を加えて,現場の実態を鳥瞰する。
 さらに,一番重要なことは,『自分の生き方』の選択肢として,“自分とは何者”で”どんな生き方“を望むのか?そのためには,どんな職務キャリアと パスが必要とされるのか?今後,社会のリーダ-として,また,一流の専門家として,充実した人生を歩む条件についても相互に討議してみたい。

 21世紀の社会と組織は,激流の時代の中に,ある。しかし,変化の時代は,個人の生き方から見るとチャレンジできる,面白い時代ともいえる。諸君の生きる“現在”の環境要因を積極的に評価し,直視したい。

講義計画

 1.少産高死化の日本国家と社会では,経済成長と発展は,どこまで可能か?
 2.ICTとグローバル化という経営環境下の企業経営と管理の変貌
 3.“経営革新”の構造と日本社会の強みと弱み
 4.企業/集団の価値観と個人の価値観の乖離と調和
 5.新しいリーダー像とは?
 6.“人”を軸とする経営管理の制度と仕組み
 7.“人材育成”及び“能力開発”のシステム構造
 8.異なる他人を理解することから始まる“自分”自身の理解
 9.仕事を通しての研究者/技術者の陥りやすい罠             etc.
 時間配分は,毎回,前半を講義,後半をケーススタディ,演習による討議にあてたい。

教科書・参考書等

 推薦図書は,初回講義および期間中の授業で選定する。

関連科目・履修の条件等

 本講座では,静かに,黙って受講するひと,“サイレント・マン,ウーマン”の出席を望みません。
 “他人からも認められる『自分の考え』をどれだけ深く磨いてもらえるか”を大事にしたいですね。

成績評価

 指定テーマを論文で提出。評価項目と尺度は,事前に説明する。

担当教員の一言

 “自分の人生,どう生きるか?”といった本質的課題から,“自分はどんなプロフェッショナルに適しているのか?” “激しい現代に職業人として適応できるだろうか?”といった現実的な課題まで。
 レイ・カーツワイルは,2045年までに世界と社会は劇的に変ると言う。
 特に,ここ,20年が『新・産業革命の激動期』との時代認識を担当教員は持っている。
 この時代を“面白い時代”と採るか,“悲観した時代”と採るか,によって諸君の生き方も変ると思う。

このページのトップへ