能楽ワークショップ2009B   Noh Performance Workshop 2009B

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担当教員
中村 一路 
使用教室
水3-4(講堂)  
単位数
講義:0  演習:2  実験:0
講義コード
0809
シラバス更新日
2009年9月30日
講義資料更新日
2009年9月28日
学期
後期  /  推奨学期:2,4,6,8

講義概要

能は絶対音感も運動神経も不要で,シンプルに強い声を出し,体の奥深い力で動いて表現します。ここでは,能の謡と舞の響きの美しさと表現の無限の広がりを体験し,能を歴史・演劇・音楽・文学・美術・哲学などの観点で分析します。
また,時の磨耗に耐えて磨かれた能の美とそこに込められる演者の力を味わう事で日本の文化芸術への興味と理解が深まればと思います。この時間を楽しむコツは,見えざるを見,聞こえざるを聞く感性-想像力と創造力を発揮することです。

講義の目的

五線譜に乗らない音楽と、写実だけではない表現の奥深さを知り日本の美を楽しむこと。

講義計画

実際に声を出して謡い、体を動かして舞います。
<一回>能とは何か(Ⅰ)・・・歴史の中の能と能が与えた影響
<二回>能とは何か(Ⅱ)・・・雑学としての能、舞台上での所作
<三回>能とは何か(Ⅲ)・・・能の面白さ、声の出し方
<四回>能楽師について・・・能楽師の分業、能の運び(歩き方)
<五回>能の音楽(Ⅰ)・・・謡いと能のリズム(序破急)、クラシックの歌い方との比較
<六回>能の音楽(Ⅱ)・・・能の楽器、能の楽器に触れる(Ⅰ)
<七回>世阿弥について・・・その人生と思想、楽器に触れる(Ⅱ)
<八回>秀吉・家康と能・・・戦国時代から江戸時代の能、着物に親しむ
<九回>江戸時代地方文化としての能・・・熊本・細川藩を例にして、仕舞と謡
<十回>明治以降の能・・・明治の名人達から現代まで、仕舞と能
<十一回>能と演劇(Ⅰ)・・・ギリシャ劇と能、仕舞と謡
<十二回>能と演劇(Ⅱ)・・・能と歌舞伎、仕舞と謡
<十三回>能の表現・・・能の型、日本舞踊との比較
<十四回>能と文学・・・漱石と能、俳句に親しむ
<十五回>能の美術・・・面・装束について、面をつけて動く

教科書・参考書等

資料を準備します

関連科目・履修の条件等

Aを履修した学生がBを履修してもよい。学生の達成度に従って別課題を与える。

成績評価

成績は授業への積極的な参加と3~4分程度の短い舞と謡の習得状況によって評価します。

担当教員の一言

のんびり、ゆったり楽しい時間になればと思います。ただし、能はサイエンス・テクノロジーとは最も対極にある芸術ですのであしからず。
人数制限をすることがあるので、1回目の授業に必ず出席すること。

その他

推奨学期:2,4,6,8 連絡先:世界文明センター(内線3892)

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