ミュージックサウンド入門   Introduction to Music Sound

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担当教員
河野 土洋  宮原 誠 
使用教室
木7-8(H101)  
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
0807
シラバス更新日
2009年9月30日
講義資料更新日
2009年9月28日
学期
後期  /  推奨学期:2,4

講義概要

理工系学生のクリエイティブなセンスを刺激する上で、アートの世界に触れてみることは非常に大切なことです。「サザエさん」の音楽などで活躍中の本学出身の作編曲家・特任教授が講義を担当。
時代が変わり、音楽を生み出す機器が従来からの生楽器(acoustic)に取って代る勢いを見せ、現在では多くの音楽制作がいわゆる「打込み音楽」に殆ど委ねられるようになって来ています。
講義では、従来の作曲編曲の理論に加えて、近年隆盛してきたコンピュータ・コントロールによる音楽制作(作曲)を課題とし、クラシックとポピュラーの双方の理論と実際を取り上げ、人間にのみ与えられた音楽の深淵に挑んで行こうとするものです。
コンピュータの特徴である、大量データの迅速処理、コピー&ペーストという機能などを音楽にどう取り込んでいくか、また人間の演奏技術をはるかに越えた超絶技巧によるパッセージ、電源を切るまで演奏し続ける無限ループ音楽、そして、従来からの楽器の音色を越えた未体験の音色をどう扱っていくかなど、多くの音楽を実際に聴きながら、アートと工学におけるクリエイティブなセンスを感覚的に捉えていく。

講義の目的

作曲の考え方、そのアート、医用への応用まで幅広く講義し、またコンピュータを利用して、デジタル的な作曲に取組む。コンピュータを利用して映像を作成するメディアアート系の講義は開講したが、さらにデジタル・ミュージック作品の制作に取組むことにより映像と音響の感性を養うことができる。また楽器における音響理論などのより深いサウンド知識の講義を行う。
目的としては、21世紀をリードする新しいアートマインドを持つエンジニア系の学生を教育することである。まさに東工大が誇る21世紀文明を担う人材を育成する。(河野)
21世紀は、人々が、従来理屈を越えた、深い感動、癒しを求める。人の深い感性を知り、そこから心理物理的に、新・電気音響再生論を提唱。それを実現したExtra HI System Mでデモする。従来音響理論を越えたものである。音楽の心を聴く:観察力で受け取って下さい。東工大生はややもとすると弱いEQ開発を試みます。(宮原)

講義計画

1:10/1  基調 工学とアート 東工大式・作曲法 シンセサイザー MIDI ヒューマナイズ ネーミング
2:10/8  音楽はメッセージ(目標・目的・愛を持った音楽作り)、コミュジケーション、音楽の力
*(10/15は月曜日の講義)
3:10/22 理論①メロディ・ソケット(スケール長調・3種短調、モード、調性トナリティ、転調モジュレーション) 
4:10/29 理論②ハーモニー・ソケット(トライアド、コード、ケーデンス、ハーモナイズ、テンション、ボイシング)
5:11/5  理論③ビート・ソケット(グルーブ、リズム、シンコペーション、アンティシペーション、変拍子、バウンス、スイング)
6:11/12 理論④超サウンド・ソケット(アルペジエーター、サンプル・ホールド、何万音色、超絶技巧、ループ)
7:11/19 理論⑤編曲とレコーディング(シンセ・オーケストレーション、ミキシング、リバーブ・エコー、パニング)
8:11/26 打込み(生楽器シミュ音源=通信カラオケ、シンセ・フル=未体験サウンド)超速、超技巧、無限ループ
9:12/3  楽器を再考(生楽器、電気楽器、電子楽器、ディジタル)サンプリング音源、PCM
10:12/10 担当:宮原  新・電気音響再生論 を実現したExtra HI System M でデモ。東工大外。
11:12/17 担当:宮原  第10週デモを受け、人の深い感性を知り、その心理物理的解析から、新・電気音響再生理論と実際。その社会的意味を講義。
12:1/7  総括と質疑・相談(曲のまとめ方、へそを作る、飽きない、相手の解る言葉で)
*(1/14は月曜日の講義)
13:1/21 作品発表会・第1回
14:1/28 作品発表会・第2回

教科書・参考書等

必要に応じて講義中に紹介する。

関連科目・履修の条件等

全学的に行うため、どの学年での受講可能であるが、1または2年生の受講が望ましい。また実際にコンピュータでの作曲に取組むので多少のPCの知識が必要であり、ノートパソコンをもっていることが望ましい。

成績評価

作品並びにレポートを見て決定する。

担当教員の一言

人数制限をすることがあるので、1回目の授業に必ず出席すること。

その他

推奨学期:2,4 連絡先:世界文明センター(内線3892)

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