合理的思考の技術   Techniques for Rational Analysis

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担当教員
小林 憲正 
使用教室
月5-6(W934)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0187
シラバス更新日
2009年4月15日
講義資料更新日
2009年7月15日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

意思決定分析とその応用であるゲーム論などを、最先端の研究成果もふんだんに取り入れつつ、とりわけ認識論的な基礎付けやモデルの限界に光を当てて講義する。与えた問題を解く能力を訓練するのではなくて、モデルを現実に適用することを主眼におくことにより、自分で考える力を身につけさせることをねらいとする。
演習、本人の身近な問題に基づくケーススタディや実験を多用し、インタラクティブに講義を行う。

講義の目的

大学の通常の学問や講義では、特定の領域や構造についての知識を学びます。しかし、人生で直面する様々な課題は、一般には特定の分野の知識で処理可能なものではありません。本講義では、皆さんが合理的思考の科学的手法を学び、自分で考える力を身につけることをねらいとします。

講義計画

・イントロ -- 合理的思考って?
  o効用最大化モデル
  o能動的思考
  o目標指向思考、効果 vs. 効率
  o情報の価値と知識
・合理的意思決定の枠組 -- 意思決定分析
  o多属性効用
  o不確実性と期待効用
・対象とモデル
  o問題構造化手法
  o意思決定と入出力システム
  oモデルと言語
  oモデル間関係
・他者の扱い
  o他者とは?
  oゲームとナッシュ均衡
  o主観的意思決定主体の相互作用モデル
  oメカニズム・デザイン
・合理的思考にまつわる諸問題
  o限定合理性
  o心理的トラップ
  o規範と記述
・まとめ -- 人生と合理的思考

教科書・参考書等

講義資料を用意します。
参考書は講義中に紹介します。

関連科目・履修の条件等

この科目は、平成18年度以降の入学生には文系科目、17年度以前の入学生には総合科目Aの単位として認定されます。

成績評価

* レポート課題60点上限+試験 60点上限
(100点以上はすべて100点とする)
* 採点は厳しめ
o 救済措置なし!
o レポート課題は、一生懸命やってあっても、概念の不適切な適用、記号の使用の誤りなどは、減点の対象となります。
o 厳しい代わりに満点を高めに設定してあるわけです。 まじめに取り組めば、比較的簡単に満点が取れると思います。
* 試験について
o 持ち込み可 -- 考える力を重視しますので、記号の使い方などなど、細かい部分を忘れた場合でも、資料を使いこなして対処可能とします。
o 試験問題も選択式 -- 時間に余裕があれば、規定問題数以上回答することも可能とする。
* レポート課題について
o 原則、Lecture 2 以降の講義の各回の最後にレポート課題が出ます。その中から、感性に合う課題を選択してください。
o A4 11point 2枚程度以上の分量で完璧な質(量より質重視!)のものを3回提出すれば満点
ただし、3回よりたくさんの回数より短いレポートを提出して、満点をねらうのもオーケー!
(無論、長くてもオーケー)
o 締め切りは、課題が出てから3週後の講義。
o 提出は、電子ファイル (pdf もしくは MS word document, html あたりの基本的なソフトで閲覧できる形式)を小林のメールアドレス nkoba@valdes 宛に送信するか、 紙(もちろん、手書きでもオーケー!)を講義冒頭に小林に渡す、もしくはメールボックス W9-47 に投函。
o コピペ、もしくはそれに準ずるものは、原則0点 オリジナリティー、もしくは自分自身の問題へ適用することが求められるテーマが大半です。

担当教員の一言

本講義で身につける技法は生涯役立つと思うが、当面は講義選択、進路選択や恋愛の一助となれば幸い!

講義の進め方は、かなりの程度参加型です。
・各回の冒頭では、復習をかねて前回のテーマに関連する身近な実例について考えてもらうことによって頭の体操をします。
・教室内で課題に取り組んだり、実験をしたりします。

その他

推奨学期:3学期
連 絡 先:大岡山西9号館8階805号(内線2262)メールボックス W9-47
URL :http://www.valdes.titech.ac.jp/~nkoba

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