人間と情報システム融合   

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担当教員
徃住 彰文  羽鳥 好律  各教員 
使用教室
水3-4(W541)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
0488
シラバス更新日
2008年10月1日
講義資料更新日
2008年10月1日
学期
後期  /  推奨学期:-

講義概要

総合科目は,従来の学問分野の区分けを超えて,異なる文系同士,あるいは文系と理工系とが融合またはクロス・オーバーするような学際的・広域的テーマにつ

講義の目的

人間の心がおこなっている、考える(思考)、覚える(記憶)、感じる(感情)、話す(言語)、認識する(視覚)といった働きの全てにおいて、情報システムの利用は不可欠となり、またその利用の巧緻が社会のありようにまで影響を与え始めている。人間と情報システムの融合について考えてみたい。この問題を考察する中で、科学(サイエンス)と工学(テクノロジー)の方法で既に得られた知見と、今後何を我々は知らねばならないのかの展望が、受講者の中に拓けることを期待する。

 授業では知識や常識、意味が人間の心と情報システムの間でどのようにやりとりされているのか、感情や知能のありようは、人間と情報システムの融合傾向にどのような影響を与えるのか、といった問いかけを通じて、認知科学、人間工学、心理物理学と情報通信工学関連の基本概念を学ぶ。

講義計画

(一部日程の授業担当教員の変更があり得る。改訂版の日程表は、初回の授業で配付する。)

1 心と脳の理工学:認知科学・感性科学・脳科学 徃住

2 知の科学から美の科学への道  徃住

3 人間の感覚はどのように測られるのか  内川

4 視覚系における心理物理学 内川

5 人間と情報システム一色知覚を通して考える 内川

6 音声情報メディアとヒューマンコンピュータインタラクション 小林

7 音声情報メディア処理のための基盤技術 小林

8 「人間工学概論」人間工学の歴史、考え方、アプローチ、方法論などについて事例を交えながら講義する。   伊藤

9 「ヒューマン・エラー」人間工学の代表的な内容の1つとして、現在の高度化したシステム・業務の事故原因としてヒューマン・エラーの問題がある。これについて、ヒューマン・エラーの捉え方、分析方法、これを管理するためのリスクマネジメントについて、鉄道や医療現場での事例を含めて講義する。 伊藤

10 ハプティックスとマルチモーダルインターフェース 佐藤

11 ヒューマンインターフェースとバーチャルリアリティ 佐藤

12 ケータイサービスの絆(きずな)と絆し 羽鳥

13 キーワードは、ネットワーク・自律・視覚情報 羽鳥

14 人間の知性や感性の到達点 徃住・羽鳥

教科書・参考書等

参考書:なし(講義によっては、参考資料を配付)

関連科目・履修の条件等

この科目は平成18年度以降の入学生には総合科目、17年度以前の入学生には総合科目Bの単位として認定されます。

成績評価

授業中の発表・討論と、レポート、試験により評価する。

担当教員の一言

技術の進歩は、生物の諸機能を陳腐化し、やがてはそれを代替してゆくとする過激な意見もある。既にバイオテクノロジーやナノテクノロジーの関連では、それを標榜している企業もある。他方、人間の「アタマ」はそれを可能とする対象なのか?問題の理解のためだけにでも、主体的な学びの姿勢が不可欠である。異なる学問領域の視点からの成果を受け止め、得られた知識から新たな方向性を各自が見出すことを期待する。

 なお、人数制限をする場合があるので、一回目の授業に必ず出席すること。

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