遺伝子クローニングに用いる核酸関連酵素,クローニングベクター,宿主と形質転換・形質導入,遺伝子クローニングの方法,遺伝子・遺伝子産物の検出法,遺伝子の解析法など,遺伝子工学の基礎について述べます。また,RNA干渉,遺伝子診断・治療といった,遺伝子工学の応用技術について解説します。さらに,遺伝子工学の倫理的・社会的側面について言及すると共に,倫理的・社会的側面について問題提起し,自ら考えさせます。
遺伝子工学の基礎と応用,ならびに倫理的・社会的波及を理解し,遺伝子工学を社会に還元するために必要な知識・見識を涵養します。
(1)遺伝子工学に用いる核酸関連酵素(Ⅰ)[福居]
制限現象,制限酵素
(2)遺伝子工学に用いる核酸関連酵素(Ⅱ)[福居]
DNAリガーゼ,DNA ポリメラーゼ
(3)遺伝子工学に用いる核酸関連酵素(Ⅲ)[福居]
修飾酵素,ほか
(4)クローニングベクター(Ⅰ)[中村]
プラスミドベクターとその利用
(5)クローニングベクター(Ⅱ)[中村]
ファージベクターとその利用
(6)宿主と形質転換・形質導入[中村]
大腸菌の遺伝子型,形質転換,形質導入
(7)遺伝子クローニングの方法(Ⅰ)[中村]
ゲノムクローニング,cDNAクローニング
(8)遺伝子クローニングの方法(Ⅱ)[中村]
化学合成,PCR
(9)遺伝子・遺伝子産物の検出法(Ⅰ) [中村]
ハイブリダイゼーション解析(プローブ調製,コロニー・プラークハイブリダイ
ゼーション)
(10)遺伝子・遺伝子産物の検出法(Ⅱ)[中村]
ブロッティング解析(ブロッティング方法,サザン解析,ノーザン解析,ウェス
タン解析)
(11)遺伝子の解析法(Ⅰ)[中村]
塩基配列決定(マキサム&ギルバート法,サンガー法,蛍光式および次世代DNA
シーケンサー)
(12)遺伝子の解析法(Ⅱ)[中村]
転写解析,転写開始点解析,DNA結合配列解析,ほか
(13)遺伝子工学の応用技術(Ⅰ)[中村]
ファージディスプレイ,RNA干渉,遺伝子診断・治療,DNA鑑定,ほか
(14)遺伝子工学の応用技術(Ⅱ)[中村]
クローン動物,トランスジェニック動物,遺伝子組換え作物,ほか
(15)遺伝子工学の倫理的・社会的側面[中村]
バイオハザード,カルタヘナ法,ほか
「遺伝子工学 —基礎から応用まで—」(野島 博・著) 東京化学同人[参考書]
「生物工学基礎」を履修していることが望ましい。
主として期末試験により評価します。
四大学連合・複合領域コースを履修する他大学学生にも推奨する。