細胞工学   Cellular Engineering

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担当教員
和地 正明  廣田 順二 
使用教室
月3-4(J221)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
8240
シラバス更新日
2010年10月1日
講義資料更新日
2010年9月20日
学期
後期  /  推奨学期:6

講義概要

微生物から高等動・植物に至るまでの細胞を対象として,細胞の構造と機能,機能発現の調節機構,生物細胞間における普遍性と特異性について学び,有用物質生産および特定機能発現を目的とした細胞の育種に関する基礎的事項ならびに応用のあり方を修得する。

講義の目的

細胞がもつ特定の遺伝的性質を改変し、新たな機能を有する細胞・生物体の作出方法・技術(細胞工学)の基礎とその応用について学習し、より専門的な知識の習得を目指す。

講義計画

1.細胞工学基礎(1):細胞の構造、細胞小器官の名称・機能、光学顕微鏡
2.細胞工学基礎(2):細胞分裂・細胞周期、細胞の増殖・老化・がん化
3.動物細胞における遺伝子発現:外来遺伝子の導入、遺伝子発現解析
4.細胞融合:細胞融合技術、ハイブリドーマ(モノクローナル抗体の産生)
5.胚性幹細胞とクローン技術:胚性幹細胞の基礎、核移植技術によるクローン動物
6.遺伝子改変動物:トランスジェニックマウス、ノックアウトマウス作製の原理と方法
7.遺伝子治療・再生医療:遺伝子をターゲットとした治療法、幹細胞を用いた再生医療
8.バイオイメージング:化合物および遺伝子工学を利用したイメージング技術
9.植物細胞:植物細胞の構造、遺伝子導入法
10.伝統的な発酵食品(1):ワイン、ビール、清酒の製造法
11.伝統的な発酵食品(2):その他の発酵食品(納豆、味噌、しょうゆ、チーズなど)
12.代謝工学(1):代謝制御発酵(アミノ酸発酵菌の育種を例に)、変異の誘発、形質転換、形質導入、接合、遺伝子組換え
13.代謝工学(2):フラックス解析
14.抗生物質、生理活性物質

教科書・参考書等

参考書:「細胞工学」永井和夫、大森斉 著(講談社)
参考書:「微生物工学」永井和夫他 著(講談社)
参考書:Molecular Biology of the Cell (5th Ed.) (Garland Science)
参考書:「Essential細胞生物学(第2版)」南江堂

関連科目・履修の条件等

遺伝子工学、分子生物学、微生物工学

成績評価

小テストおよび学期末試験の成績による

担当教員の一言

前半部分(廣田担当)では、動植物由来の細胞を対象とした細胞工学ならびに遺伝子・発生工学技術を利用した遺伝子改変動物の作成技術について学ぶ。後半(和地担当)では、微生物を利用して有用物質を生産するための代謝工学的な育種戦略について、伝統的な発効法と比較しながら学ぶ。

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