生体高分子学   Macromolecules

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担当教員
林 宣宏  村上 聡 
使用教室
木7-8(アイソトープ棟4階講習室(す))  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
8122
シラバス更新日
2014年3月18日
講義資料更新日
2014年3月18日
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

生命現象は生体の構成因子である細胞の活動の総体であり、細胞の活動を支えているのは蛋白質や核酸などの生体高分子、バイオナノマシンである。従って、生命現象の究極の“理解”は、それらバイオナノマシンがいつ、どこで、どのように、何をしているかを記述することに在る。本講義では、生命の本質的な理解に至るために、生体高分子の物性、機能構造、相互作用の分子メカニズムを解説するとともに、それを調べるための解析手法の基礎を学ぶ。生命現象を考察するときに、生体高分子が活動する様子がイメージできるようになれば、本講義の目的は達せられたことになる。

講義の目的

生命の本質的な理解に至るために、生体高分子の物性、機能構造、相互作用の分子メカニズムを解説するとともに、それを調べるための解析手法の基礎を学ぶ。生命現象を考察するときに、生体高分子が活動する様子がイメージできるようになれば、本講義の目的は達せられたことになる。

講義計画

[第1回]Introduction
[第2回]核酸(1)DNA:構成単位、機能構造、replication、塩基配列決定法
[第3回]核酸(2)RNA:構成単位、転写後修飾、mRNA
[第4回]核酸(3)RNA:rRNA、tRNA、transcription、translation
[第5回]核酸(4)RNA:ribozyme、non coding RNAs、機能構造解析法
遺伝暗号はどのように創られたか
[第6回]蛋白質(1):構成単位、一次構造、二次構造
[第7回]蛋白質(2):三次構造(calmodulinを例に)
[第8回]蛋白質(3):翻訳後修飾(リン酸化、糖鎖修飾、脂質修飾、他)
[第9回]蛋白質(4):機能構造解析法(ケーススタディー)(1)
質量分析法、円偏光2色性(CD)、溶液X線小角散乱(SAXS)
核磁気共鳴法(NMR)
相互作用解析(SPR、QCM、他)
[第10回]蛋白質(5):機能構造解析法(ケーススタディー)(2)

[第11回]蛋白質・核酸(6)機能構造解析法(タンパク質・核酸の立体構造決定法)
[第12回]蛋白質・核酸(7)機能構造解析法(立体構造の読み取り方、使い方)
[第13回]蛋白質・核酸(8)機能構造解析法(X線結晶構造解析、原理と実際)
[第14回]膜蛋白質(9)機能構造解析法(膜タンパク質の立体構造)
[第15回]補講予備日

教科書・参考書等

特に指定しない

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

出席を重視する。
期末試験を行う。

担当教員の一言

蛋白質や核酸といった生体分子に関しては、前学期までに何度も習得する機会があったはずであるが、生命科学研究にこれから踏み入れる前に、改めて、ここでしっかりと知識を固めてもらいたい。また、生命システムの構成因子を分子レベルで思索することにより、生命の完全、かつ、本質的な理解に至れることを実感して欲しい。

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