位相数学および凸解析について講義をおこなう.
伝統的なゲーム理論や理論経済学で用いられている位相数学や凸解析の基礎を学ぶとともに、それらの議論の厳密な取扱いを習得することが目的である.
1. ガイダンス、集合と関数
2. 内積・ノルム・距離
3. 点列と収束 (1)
4.点列と収束 (2)
5. 開集合と閉集合
6. コンパクト集合
7. 関数の連続性
8. Bolzano=Weierstrassの定理
9. 凸集合、凸関数・凹関数
10. 準凸関数・準凹関数、凸性と最適化
11. 凸集合の分離定理
12. 対応、対応の優半連続・劣半連続
13. Bergeの最大値定理
14. 不動点定理の概要
15. 試験
講義内容・進度は状況によって適宜変更していく.
教科書は特に使用しない.参考書は以下のとおり.
"Theory of Value" (Gerard Debreu, Yale University Press, 1972)
「経済学・経営学のための数学」(岡田章、日本経済評論社、2001)
「経済数学」(丸山徹、知泉書館、2002)
条件は特に指定しないが、講義中にゲーム理論やミクロ経済学との関連について説明する予定でいるので、それらの科目を履修していると理解がより深まると考えている.
平常点(演習や宿題)20-40%
期末試験 60-80%
・演習か宿題かは履修人数などによる.
・評価割合は、平常点を演習にするか宿題にするかで決定する.
厳密な論理による議論はゲーム理論やミクロ経済学の研究をおこなううえで欠かせないものである.卒業研究を始めるにあたり、これらを習得するための一助となれば幸いである.