プログラミング第二(社工)   Social System Programming

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担当教員
渡辺 理 
使用教室
金8-9(西9-508)  
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
7726
シラバス更新日
2008年10月1日
講義資料更新日
2008年10月1日
学期
後期  /  推奨学期:-

講義概要

本講義では,社会システムの設計,構築,運用のサイクルをまわすために必要な技法の基礎を習得し,実践練習を行う。本講義で定義する社会システムとは,社会における人間行動をITシステムやコーディネータの介在によって支援するサービスシステムのことを指す。本講義において目標とする開発能力は,柔軟なシステムを設計する能力と,アイデアを明確化する能力,及び,人間系を含むシステムの状態を把握する能力の3つである。
まず,業務システムの概要を習得し,システム設計に必要なオブジェクト指向やデータモデリング,EA等の方法論と,標準的な図法であるUMLの基礎を習得する。次に,発想支援法と特許記法を習得する。その後,社会システムにおける人間の相互作用を捉える方法論と技法を習得し,最後に,実システムの事例検討を行う。社会システムのコンセプトデザイナーや,上流のITアーキテクト,SE,コンサルタント等に興味のある学生を受講対象と想定する。

講義の目的

本講義の目的は、人間が生き生きとする社会システムの実現に向けた実践力の研鑚にある。そのため、ITの上流設計図法や分析手法等の方法論の基礎を学び、同時に、哲学や心理学等を援用した人間理解の方法についても検討し、様々な側面からの社会システムへのアプローチを試みる。
 本講義で定義する社会システムとは、社会における人間の活動をITやコーディネータの介在によって支援するサービスシステムのことを指し、生活世界も勘案したものとする。
 本講義が目指す開発能力は(1)社会システムを構想する能力と(2)システムの状態を識る能力、及び、(3)創発力(内省力⇒創造力×共感力)、である。
 まず、ITシステムの概要を習得し、標準的な図法(UML等)の基礎を習得する。次にプログラミング言語Rを使った数値計算の練習や、利用者行動データの読み解きにより、分析法の基礎を習得する。その後、様々な視点からグループワークを行い、人間理解を深め、社会システムを検討する。
 コンセプトデザイナーや、上流のITアーキテクト、SE、コンサルタント等に興味があり、社会工学的な研究を志向する学生を受講対象と想定する。
 受講希望者が30名を超える場合は社会工学科2年次の学生の受講を優先せざるを得ないが、他学科からの受講も歓迎する。

講義計画

 1.社会システム概論(システム、ITシステム、オブジェクト指向、モデル)

 2.UML演習(シーケンス、オブジェクト、ユースケース、DFD、画面遷移等)
 3.UML演習(状態遷移、アクティビティ、クラス、ロバストネス等)
 4.ITシステム検討(課題)
 5.特許創造演習(特許、発想支援、明細書)
 6.システム分析(R(基礎))
 7.システム分析(定量分析概論+R(応用))
 8.システム分析(社会ネットワーク分析+質的分析演習)
 9.社会システム検討(メンタルコミュニケーション)
10. 社会システム検討(環境デザイン)
11. 社会システム検討(サービスデザイン)
12.社会システム検討(協働デザイン)
13.社会システム検討(公共システムデザイン)
14.総合演習(新しい社会システム)

教科書・参考書等

教科書:UMLモデリング入門/日経BP(2400円)

参考書等
参考書:基礎UML(インプレス2600円)
  参考書:オブジェクト指向モデリングセルフレビューノート(2800円)
  参考書:業務システムのための上流工程入門(2400円)
  参考書:Rによるデータサイエンス(3600円))
  参考書:価値創造学(2500円)

成績評価

毎回の出席(80%以上)と課題提出、演習への積極的な参加、最終試験(必須。25%)。

担当教員の一言

汎用性の高いモデリング技法や考え方を得る良い機会なので、意欲のある方の参加を期待します。

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