クーロンの法則からマクスウェルの方程式に至る電磁気学の基本体系を電磁気学I(前期)とII(後期)で講義するが,最初の電磁気学Ⅰでは,このうちベクトル演算から始め,主に静電界の方程式とその解を学ぶ.
ガウスの定理をはじめとするベクトル演算を用いた公式を理解し,これらを利用した静電界の方程式を使用できるようになってもらうこと,また,導体と誘電体を含む系の電界分布および電界エネルギーを理解してもらうことを目的としています.
1. スカラ積とベクトル積,線積分
2.面積分,立体角
3. ベクトルの勾配,発散,ガウスの定理
4.ベクトルのうず(回転),ストークスの定理,うず界と発散界
5.クーロンの法則,電界分布,ガウスの法則
6.保存界,電位分布
7.導体と電界,ラプラス・ポアソンの方程式
8.静電界の解法(ラプラス・ポアソンの方程式の解,境界条件,解の一意性)
9. 静電界の解法(電気映像法,数値解析)
10.中間試験
11.導体系,電位係数,容量係数
12.静電容量
13.誘電体と分極,電束密度,静電界の基本方程式
14.静電エネルギーと力,仮想変位の原理
15.導体と電流,電荷保存の法則,電流密度と電界,電力
教科書:浅田雅洋, 平野拓一「電磁気学」培風館
参考書:末松安晴「電磁気学」共立出版,桂井 誠「基礎電磁気学」オーム社
物理学B,線形代数学第一,同第二,微分積分学第一,同第二の履修を推奨
試験(80%程度、中間:期末=4:6程度)および演習点(20%程度)を総合的に評価.
電磁気学は必修科目であるばかりでなく,電気系のあらゆる分野の基礎になっているので,ぜひとも,しっかりと身につけていただきたいと思います.
(小田俊理)soda@pe.titech.ac.jp, 03-5734-3048
(浅田雅洋)asada@pe.titech.ac.jp, 03-5734-2564
随時受け付け。事前に電話あるいは E-mailで連絡してください.