Ⅰ 主として基礎電気回路を学習した電気・情報系A課程の学生を対象とし,回路の時間領域,周波数領域動作の考え方と解析方法,回路方程式の一般的導出法とその解法などを修得させる。
Ⅱ 線形回路の時間応答(微分方程式とラプラス変換),回路関数の性質,2種素子回路の合成,フィルタの構成,分布定数回路(電信方程式,不連続点での反射・透過,正弦波での特性,分散特性等)など。
回路の時間領域,周波数領域動作の考え方と解析方法,回路方程式の一般的導出法とその解法などを修得させる。
01. 線形回路の基礎
(線形回路の基礎定常状態と過渡状態,集中定数回路と分布定数回路,線形性と時不変性,節点方程式と閉路方程式)
02. 線形回路の時間応答 微分方程式(1)
(回路方程式,RL回路,RC回路,交流回路)
03. 線形回路の時間応答 微分方程式(2)/ラプラス変換(1)
(パルス入力,微積分回路,ラプラス変換の解析手順,単純極・重複極,LCR直列回路)
04. 線形回路の時間応答 ラプラス変換(2)
(単独波形入力・繰り返し波形入力・方形波入力,インパルス応答・ステップ応答,重ね合わせの理)
05. 回路関数の性質
(テレゲンの定理,正実関数,リアクタンス関数の性質)
06. LC回路の合成
(部分分数展開による合成,連分数分解による合成)
07. CR回路とLR回路の合成
(回路の性質,部分分数展開による合成,連分数分解による合成)
08. 二端子対回路とSpice解析,およびフィルタの特性
(2端子対回路網,伝達関数,spiceによる解析,フィルタの特性)
09. フィルタの設計
(最大平坦特性の設計法)
10. 分布定数回路(1)
(分布定数回路,電信方程式,無限長線路の電圧・電流)
11. 分布定数回路(2)
(不連続点における反射・透過,有限長線路の電圧・電流)
12. 分布定数回路(3)
(正弦波定常状態の電圧・電流,分散特性,散乱行列)
教科書:高木茂孝 『線形回路理論』 昭晃堂
参考書:日比野倫夫 「主に分布定数回路部分」,『電気回路B』 (インターユニバーシティシリーズ) オーム社
関連科目:線形回路,フーリエ変換及びラプラス変換
中間試験,期末試験,演習・出席による。
配点は,中間試験:約40%,期末試験:約40%,演習・出席:約20%
時間的に変化する信号こそ,情報を持っています。時間的に変化した信号を回路に通したときの挙動を理解しましょう。
回路素子値を変化させた場合の電圧・電流の時間的 変化・場所的変化を可視的に理解できるようなことも試みます。
【オフィスアワー】
宮本(恭):メールにてアポイントメントを取って下さい。適宜,相談に応じます。
メールアドレス:miya@pe.titech.ac.jp