Ⅰ 電気電子情報通信工学に関係する諸分野における確率統計的な解析および設計手法を習得させる。特に信号およびシステムに対する確率統計的把握は情報通信工学に欠かせないものであるので,確率分布や関連するパラメータ推定法,さらにデータ処理における統計的検定推論の手法を広汎に活用できる力を身につけさせる。
Ⅱ 確率統計とは,確率統計の基礎,条件付き確率とベイズの定理,確率分布とモーメント,統計量とその応用,統計的検定,最尤推定,区間推定,確率過程の基礎,定常過程,一般調和解析,情報量と確率分布。
電気電子情報通信工学に関係する諸分野における確率統計的な解析および設計手法を習得させる。
特に信号およびシステムに対する確率統計的把握は情報通信工学に欠かせないものであるので,確率分布や関連するパラメータ推定法,さらにデータ処理における統計的検定推論の手法を広汎に活用できる力を身につけさせる。
確率統計とは
確率統計の基礎(確率変数,確率密度関数,同時確率,周辺確率,独立性)
条件付き確率とベイズの定理(同時確率,条件つき確率,ベイズの定理)
確率分布とモーメント(平均,分散,モーメント)
特性関数(特性関数,モーメント母関数,独立性)
中心極限定理(標本平均,大数の法則,法則収束,中心極限定理)
情報量と確率分布(カルバック情報量,確率変数の推測,確率変数の実現)
統計量とその応用(標本値,母数推定,最尤推定,仮説検定)
統計的検定推測(母数推定,不偏性,平均値の不偏推定)
最尤推定(尤度関数,最尤推定,クラメール・ラオの不等式)
仮説検定(仮説検定,過誤,検出力,ネイマン・ピアソンの補題)
確率過程の基礎(時系列,確率過程,定常過程,アンサンブル)
確率過程の解析(相関関数,電力スペクトル,ウィナー・ヒンチンの定理)
教科書:渡辺澄夫・村田昇 『確率と統計-情報学への架橋-』 コロナ社
参考書:小倉久直 『物理・工学のための確率過程論』 コロナ社
関連科目:微分積分学第一,微分積分学第二,フーリエ変換及びラプラス変換,解析学、回路理論,ディジタル信号処理,通信伝送工学,制御工学
演習と試験による。
配点は,演習20点,中間試験40点,期末試験40点。
確率統計的に物事を捉えることは,特に工学の分野ではとても重要であるので,具体的な事例を手がかりにその意味を十分理解してもらいたい。
阪口啓 sakaguchi@mobile.ee.titech.ac.jp
事前に電話あるいは E-mail で所在を確認すれば曜日や時間帯は任意.