I この科目では,直流から数10GHz程度の周波数までの電気計測の基礎的事項を学び,最近の計測器の原理,特性, 使用方法を修得する。 II l. 計測の基礎 2. 雑音 3. アナログ量 4. ディジタル量 5. 電圧と電流の測定 6. 電力の測定 7. 抵抗・インピーダンスの測定 8. 周波数と位相の測定 9. 磁気測定 10. 波形測定 11. コンピュータを用い た計測システム
電気・電子計測は、将来電気系の技術者を目指す学生は身につけておかなければならない重要な電気系の基礎科目である。エレクトロニクス実験に関するあらゆる分野で計測器を駆使して測定が行われる。最近はディジタル技術を用いた計測技術が著しく進歩しており、最新の計測機器を使いこなすための基礎を学ぶ。この講義では、目的とする物理量が正確に測定でき、またコンピュータを利用した測定法に習熟できるような教育を行う。
計測の基礎(計測の意義、誤差、測定データの処理、有効数字、デシベル表示、単位と標準)
雑音(雑音の種類、SN比と検出限界、雑音指数など)
アナログ量の扱い方(演算増幅器、内部抵抗、フイルタ、信号発生器)
ディジタル量の扱い方(2進法と10進法,データの符号化、変換,ディジタル量の伝送)
電圧と電流の測定(直流の測定,交流波形の実効値,交流の測定、ディジタルマルチメータ)
電力の測定(直流・交流の電力測定,各種電力計,3相交流電力測定など)
抵抗・インピーダンスの測定 (ブリッジによる抵抗の測定,高周波インピーダンスの測定など)
周波数と位相の測定(周波数カウンタ,周波数・位相の測定など)
磁気測定(磁界の測定,磁束の測定,磁化率の測定,磁性材料の磁気特性の測定など)
波形測定(アナログ及びデジタルオシロスコープ,ロジックアナライザ)
コンピュータを用いた計測システム(データ収集システム、計測用ソフトウエア, マイクロプロセッサによるAD変換制御)
中本高道著:電気電子計測入門,実教出版,2002年版
大浦宣徳・関根松夫著:電気・電子計測,昭晃堂,1994年版
森泉豊栄・中本高道著:センサ工学、昭晃堂,1997年版
基礎電気回路、電気磁気学を合わせて履修することが望ましい
授業出席,中間試験,期末試験
後学期の電気電子工学実験を受講する予定の学生は,前学期に電気・電子計測を受講しておくと,その履修が容易になるはずである。
【オフィスアワー】
電話もしくはe-mailで予約をとればいつでも可
中本(内線 2579, nakamoto@ee.titech.ac.jp)