I.優れたパターン認識機能を持つシステムを開発したり,人間のパターン認識能力の仕組みを理解するためには,パターン認識の本質を数理的に理解することが重要である.本講義では,数理統計的な立場からパターン認識の基礎を学ぶ.
II.パターン認識,ベイズの理論,線形判別法,統計的機械学習,最尤推定法,ベイズ推定法,ノンパラメトリック推定法,モデル選択
優れたパターン認識機能を持つシステムを開発したり,人間のパターン認識能力の仕組みを理解するためには,パターン認識の本質を数理的に理解することが重要である.本講義では,数理統計的な立場からパターン認識の基礎を学ぶ.
1.パターン認識とは
2.統計的パターン認識の基礎
3.識別関数のよさを測る規準
4.生成モデルに基づくパターン認識
5.最尤推定法
6.ガウスモデルに対する最尤推定
7.モデル選択
8.ベイズ推定法
9.最大事後確率推定法
10.ベイズ的モデル選択
11.ノンパラメトリック推定法
12.核密度推定法
13.最近傍密度推定法
14.まとめと今後の展望
教科書は特に指定しないが,以下の参考書を一読することを勧める.
・認識工学:パターン認識とその応用,鳥脇純一郎著,コロナ社
・わかりやすいパターン認識,石井健一郎 [ほか] 著,オーム社
・パターン識別,Richard O.Duda, Peter E.Hart, David G.Stork著
(尾上守夫監訳),新技術コミュニケーションズ
・パターン認識とニューラルネットワーク,栗田多喜夫
(http://www.neurosci.aist.go.jp/~kurita/lecture/prnn.pdf)
・統計学入門,東京大学教養学部統計学教室編,東京大学出版会
・自然科学の統計学,東京大学教養学部統計学教室編,東京大学出版会
確率と統計,関数解析学
パターン情報処理(大学院),データ解析特論(大学院)
レポート,演習,期末試験により総合的に評価する.
パターン認識は,文字認識や音声認識などのヒューマンインターフェイス,自律ロボットの画像理解や意思決定,DNAやたんぱく質などの生命情報解析など,高度情報化社会のあらゆる場面で用いられている非常に普遍的な技術です.また,パターン認識の技術は日進月歩でありその応用範囲も飛躍的に拡大しています.東工大で学んでいる皆さんの多くは,ただ単に最新の技術を利用するだけでなく,それらの技術の本質を理解し,更に発展させていくことに興味があると思います.これを達成するためには,本講義で学ぶ統計的パターン認識の基礎知識が不可欠です.講義中で多少難しい部分もあるかもしれませんが,最後まで頑張って受講して下さい.
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