データ解析(国際開発)   Data Analysis

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担当教員
髙田 潤一 
使用教室
月3-4(S631)  金1-2(S635)  
単位数
講義:1  演習:0  実験:1
講義コード
7873
シラバス更新日
2011年5月4日
講義資料更新日
2011年5月30日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

実験データやランダム信号などを解析するための数学的手法について講義する。また,実計測データを用いた解析の実習を行う。
連続波形の離散化,離散フーリエ変換,確率過程論,電力スペクトル解析,雑音の除去。

講義の目的

時系列,電気信号などのデータ系列から雑音・変動成分を除去したり,周波数などの特徴量の抽出を行う手法を講義する.

講義計画

1. 線形システム理論の復習:波形とスペクトル,インパルス応答,伝達関数,畳み込み
2. 連続信号の離散化:標本化定理,エリアシング,量子化
3. 演習:連続信号の離散化(正弦波)
4. 離散フーリエ変換:離散フーリエ変換,窓関数,高速フーリエ変換
5. 短時間フーリエ変換:スペクトログラム,不確定性原理
6. 演習:離散フーリエ変換・短時間フーリエ変換(音声)
7. 中間試験
8. 確率過程論の基礎(1):定義,定常過程,平均・相関,エルゴード性
9. 確率過程論の基礎(2):スペクトル,ウィナー・ヒンチンの定理,ガウス過程
10. 確率過程論の基礎(3):雑音,フィルタリング
11. 電力スペクトル解析:ペリオドグラム,Blackman-Tukey法
12. 演習:確率過程・電力スペクトル解析(整合フィルタ,ペリオドグラム)
13. 雑音の除去:加算平均,移動平均,フィルタ
14. 演習:雑音の除去(加重平均,低域通過フィルタ)

なお,演習にはScilab (http://www.scilab.org) を利用する予定.

教科書・参考書等

〔教科書〕
本年度は使用せず,毎回プリントを配布する.

〔参考書〕
斉藤,信号とシステム,コロナ社,2003
谷萩,ディジタル信号処理の理論 1基礎・システム・制御,コロナ社,1985
コーエン,時間-周波数解析,朝倉書店,1998
Haykin, Communication Systems, McGraw Hill, 2001
中溝,信号解析とシステム同定,コロナ社,1988
鳥居,計測と信号処理,コロナ社,1997
谷萩,ディジタルフィルタと信号処理,コロナ社,2001

関連科目・履修の条件等

工学数学A, C,線形システム論を履修していることが望ましい

成績評価

成績評価は中間試験,期末試験により行うほか,講義への参加を加味する.
配点は,中間試験35点,期末試験35点,出席15点,演習15点とする.

担当教員の一言

時系列データは,工学を含む様々な分野における観測データのうち,もっとも典型的なものです.このデータから外乱を除去して特徴量を抽出することは,観測データを支配する様々な要素・現象を理解するために有効な手段です.

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