情報通信は,国際社会の発展と相互理解のために欠かすことのできない技術になっている。
本講義では,効率的な通信を実現するための基礎となっている情報理論,および,現在の通信では最も重要なものとなっているコンピュータネットワークの理論と実現方法を身に付ける。
具体的には,情報理論(情報源符号化定理,通信路符号化定理),エントロピー符号化,誤り訂正符号,ネットワーク理論およびインターネットプロトコルに関して学習する。
効率的な情報の符号化と通信のために必要となる情報理論の基礎と,実際に情報を符号化するための方法を学ぶ。さらに,ネットワーク理論の基礎と,標準的なネットワークであるインターネットプロトコルに関して勉強する。
OCWは非常に使いにくいため,下記URLにより講義ノート,過去の試験問題などを公開していますので,受講する学生は必ずチェックしてください。
http://www.ide.titech.ac.jp/~yamasita/CN/
1. インターネットプロトコル(TCP/IP)
・計算機ネットワークの役割,Ethernet, IPパケット,ARP
2. インターネットプロトコル(TCP/IP)
・TCP, DNS, DHCP, SMTP, FTP, HTTP
3. ネットワーク理論の基礎(確率)
4. ネットワーク理論の基礎(待ち行列)
5. ルーティング・インターネットの応用
6. アナログ通信方式
7. 無線通信方式
8. 情報エントロピー
9. 中間試験
10.情報源符号化定理
11.ハフマン符号化
12.通信路符号化定理
13.誤り訂正符号
14.演習のまとめ
参考書
岡田博美:情報ネットワーク(改訂版),培風館,2006
アンドリュー・S・タネンバウム:コンピュータネットワーク(第4版),日経BP社,2003
リチャード・スティーブンス:詳細TCP/IPプロトコル(新装版),ピアソン・エデュケーション,2000
G.A.ジョーンズ,J.M.ジョーンズ:情報理論と符号理論,シュプリンガー・ジャパン,2006
コンピュータリテラシー,情報処理概論
中間試験,期末試験,レポートなどにより評価する。
国際開発におけるインターネットの重要性は高まる一方です。メールだけではなく,ビデオ会議やSkypeなど
によって,離れた人々とも気軽に連絡を取り合うことができます。また,Wikipediaのような,集合知による情
報共有によって,多様で高い水準の情報源を構築や,持続を可能にしています。
将来的には,形態端末がネットワークに常時接続できるようになると思います。そのとき,どのような社会
が構築されていくか,考えて見てください。