数理ファイナンス   Mathematical Finance

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担当教員
石島 博  伊藤 謙治 
使用教室
月3-4(W934)  
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
6832
シラバス更新日
2008年10月1日
講義資料更新日
2008年10月1日
学期
後期  /  推奨学期:-

講義の目的

ファイナンス理論とは、「資産が時間軸に沿って発生するキャッシュフローをモデリングし、情報を利用して評価・コントロール・計測する学問体系のこと」をいいます。その主要なテーマの一つである「資産価値とリスクの評価」を本質的に理解し、また、背景とする数理・計量技法を修得することを本講義の目的とします。

講義計画

【講義の概要】
ファイナンス理論の基礎を一通り学んだことを前提として、資産価値とリスクの評価方法を数理・計量的側面を重視しながら講義します。学術・実務の両側面から重要であると考えられる次の2 つのテーマを扱います。
Part 1) デリバティブズ価格評価とリスク
Part 2) 企業価値評価とリスク

【講義の形式】
通常の講義形式で行ないます。また、理論の理解のために、紙と鉛筆、およびExcel/VBA による演習を行います。

【講 義 計 画】
回 講 義 内 容 テキスト・参考書課 題
Part 1) デリバティブズ価格評価とリスク
第1 回
10/6
イントロダクション,リスクとリターン, 現在価値.
ハンドアウト #1
将来価値と現在価値.
第2 回
10/20
代表的なデリバティブズとそのキャッシュフロー.
ハンドアウト #2
オプション戦略のペイオフ.
第3 回
11/5
正規分布と離散時間における確率過程.
ハンドアウト #3
括り入れ/括り出しルール.
第4 回
11/10
連続時間における確率過程.
ハンドアウト #4
資産価格のサンプルパス.
第5 回
11/17
2 項モデルとオプション価格.
ハンドアウト #5
2 項モデルの実装.
第6 回
12/1
離散時間におけるBlack-Scholes 公式と含意.
ハンドアウト #6
BS 公式とプットコールパリティ.
第7 回
12/8
最尤法と確率測度の変換.
ハンドアウト #7
ボラティリティの最尤推定.
Part 2) 企業価値評価とリスク
第8 回
12/15
企業価値評価の概説.
バリュエーション・マップ 1-3 章
第9 回
12/22
資本コスト (CAPM, WACC, レバード/アンレバードβ, スイッチングβ 等).
バリュエーション・マップ 4 章
資本コスト 推定.
第10 回
1/19
財務諸表の要約, フリーキャッシュフロー, 様々な利益指標.
バリュエーション・マップ 5 章
要約財務諸表とFCF 算出.
第11 回
1/26
見積財務諸表モデル (DCF 法のインプリメンテーション).
バリュエーション・マップ 7,9 章
ターゲット企業の価値評価.
第12 回
2/2
8 つの企業価値評価方法と包含関係.
バリュエーション・マップ 8 章
第13 回
2/9
企業価値とリスクの計測 (DCF法のインプリケーション).
バリュエーション・マップ 10 章
価値ターゲティング,インプライド分析.
第14 回
2/16
期末試験

教科書・参考書等

○ 標準的なテキストをベースにしたオリジナルのハンドアウト.
○ 石島博 (2008) 「バリュエーション・マップ」 東洋経済新報社.

参考書等
その他の参考書は、講義中、適宜推薦します。

関連科目・履修の条件等

【推奨科目】
経営財務、確率モデル

成績評価

宿題と期末試験等を考慮して評価します。

担当教員の一言

履修上の注意
ファイナンス理論の基礎を学んでおくことが望ましいです。

その他

学科目標への貢献
学科目標への貢献
(合計 100%)
社会的責任の自覚 10%
構造化・モデル化 25%
分析・評価・解 25%
現実への適用・実装 25%
対外的発信 10%
継続的サイクル 5%

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