制御工学は,大きく分けてモデリング,システム解析,制御系設計の3つの分けられる.本講義ではモデリングを中心に,制御系設計のための数理モデルである状態方程式,伝達関数表現を学ぶ.状態方程式表現を習得する過程で,オイラー・ラグランジュの運動方程式についても詳述する.後半ではシステムの過渡応答や定常応答による解析や,安定性判別について学ぶ.
制御工学、ロボット制御工学の基礎事項であるシステムのモデリングを中心に述べる。
1.制御とは:3つのキーワード-モデリング、システム解析、制御系設計
2.システムとそのモデリング:システムの定義、モデリングの流れ
3.状態方程式表現:状態方程式、ラグランジュの運動方程式、機械系、電気系、水槽系、電気-機械系のモデル
4.近似線形化:非線形システムの線形近似
5.伝達関数とブロック線図:状態方程式と伝達関数の関係、ブロック線図による表現
6.過渡応答:初期値応答と入力応答、インパルス応答とステップ応答、極と零点との関係
7.安定性:安定性の定義、安定性判別条件(極による方法、ラウスフルビッツ法)
教科書:杉江、藤田:フィードバック制御入門、コロナ社
参考書等
参考書:小郷、美多、システム制御理論入門、実教出版
計測制御数学第1を同時に受講すること
期末試験で60点以上を合格とする。だだしレポートも評価する場合がある。
今後学習する制御工学、ロボット制御工学の基礎なので必ず修得されたい。