ヒト脳機能の基礎と計測実習   Laboratory Training on Human Brain Functions and their Measurements

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担当教員
葭田 貴子 
使用教室
火2-4(石3-303)  
単位数
講義:.5  演習:0  実験:.5
講義コード
6568
シラバス更新日
2015年9月16日
講義資料更新日
2015年9月16日
学期
後期  /  推奨学期:6

講義概要

ヒトの7つの異なる脳機能に関連して,自分自身を被験者とする基礎的な実験心理学的測定方法を実習し,自らデータ解析し,得られた結果に関して脳科学的知見を踏まえてレポートを作成する.

講義の目的

一連の実験実習を通じて,以下の4つを目標とする.1.ヒトの感受する世界は物理法則では必ずしも説明できない点や,機械と人間は必ずしも同じような過程を通じて外界環境を感受し動作・行動しているわけではないことを体感する.2.「計測と統計」で得た統計学や実験計画法の基本的知識を,実際のデータ処理に活用する.3.自分が設計・製作するモノに関して,それを受容ないし利用するヒトの感覚・知覚経験を定量的・客観的に計測・評価すると同時に,そのデータに基づきマンマシンインターフェース部分を最適化させるための基礎知識を身につける.4.得られた計測・評価データに対して,どのような脳科学的解釈・説明が試みられているか,ニューロエコノミクスやニューロデザイン,錯覚のエンターテイメント利用といった応用的側面も含めて最新動向を知る.

講義計画

第一週 脳の可塑性の測定 -視野反転眼鏡-
第二週 視線方向の測定 -眼球運動計測とユーザビリティテスト-
第三週 反応時間と正答率による注意・不注意の測定 -カクテルパーティー効果,視覚的探索,変化盲-
第四週 等価値,閾値の推定 -心理物理学的測定方法,恒常法,調整法,極限法等-
第五週 身体運動の測定 -モーションキャプチャとバイオロジカルモーション-
第六週 言語による感性の評価と測定 -SD法,多変量解析-
第七週 自己身体所有感と自己身体制御感の測定 -ラバーハンド錯視とマルチモーダル情報処理-
なお,授業計画を参加者の人数や実験装置の状態によって変更する場合がある.

教科書・参考書等

適宜,プリントなど参考資料を配付する.

関連科目・履修の条件等

「計測と統計」を履修済みであることが望ましいが,意欲があれば必ずしもこの限りではない.

成績評価

成績評価は,出席の状況と実験への参加態度,毎週提出されるレポートの総合評価による.

オフィスアワー

統計処理に関する質問のためにオフィスアワーを設けるなど,二重三重にレポート作成をサポートする仕組みを作って支援する.

その他

期末試験は実施しない.

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