計測と統計   Measurement and Statistics

文字サイズ 

担当教員
笹島 和幸  原 精一郎  葭田 貴子 
使用教室
木3-5(I123)  
単位数
講義:2  演習:1  実験:0
講義コード
6559
シラバス更新日
2015年3月16日
講義資料更新日
2015年6月3日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:5

講義概要

各種物理量の計測,特に幾何量を中心とした精密計測のための基礎,計測の原理と手法および得られた計測データの処理方法について講述する。さらに,計測データの統計処理,特に工学分野で重要な検定と推定,相関・回帰分析などを中心に述べる。将来,実際に直面する工学問題を解決するにあたって必要とされる計測と統計の基礎知識を身につけ,活用できるようになることを目的とする。

講義の目的

 各種物理量の計測の原理と手法および得られた計測データの処理方法について修得する.さらに,計測データを役立てるため,統計処理のなかでも工学分野で重要と思われる検定と推定,相関分析,回帰分析などの処理について修得する.将来,実際に直面する工学問題を解決するにあたって必要とされるであろう計測と統計の知識を得て,活用できるようになることを履修目標とする.

講義計画

1. 計測データの整理
平均,分散,相関係数
2. 確率変数,確率分布
正規分布,その他の分布,独立な確率変数
3. 確率分布に関する性質
再生性,ベイズの定理,大数の法則,中心極限定理
4. 正規分布から導かれる分布
χ2分布,F分布,t分布,n次元正規分布
5. 統計的推測
点推定,区間推定,仮説検定
6. 正規母集団に関する推測
母平均,母分散,分散比,および母平均の差に関する推測
7. 相関分析,回帰分析
8. 分散分析
直交表,実験計画法
9. 計測の基礎
計測基礎論,単位と標準,不確かさと精度,次元解析
10. 計測信号の処理
信号変換と伝送,信号処理
11. 各種センシング技術
力・温度・距離・光センサ,光応用計測,画像計測
12. 基本的な物理量の計測
質量,密度等の計測
13. 寸法・形状計測と評価
寸法計測,アッベの原理,形状計測,平面度,真円度,位置度, MMP
14. 高精度計測
偏位法,零位法,置換法,補償法,合致法,差動法,反転法
15. 計測システム・プロセス計測

教科書・参考書等

教科書:「徹底攻略 確率統計」真貝寿明著 共立出版

参考書等
参考書:「機械工学便覧β5計測工学」

関連科目・履修の条件等

特になし.

成績評価

期末試験,講義期間中のレポート,実験のレポートを成績評価の対象とする.講義計画に挙げた事項の基礎的な知識を習得し,実際の計測,統計処理に利用できることが合格のための条件となる.

担当教員の一言

ものを製作するには,そのものに要求される公差以上の精度で""もの""を計測する技術が必要となる.このことは昔から「計測できないものは作れない」という言葉で表されている.この講義を通じて,計測の重要性と計測の方法論,そして得られた計測データの統計的な利用方法について知識と応用力を身につけて欲しい.

このページのトップへ