エネルギーと流体の移動現象とそれを利用するための考え方を,講義・実験・演習を通して修得させる。特に,エネルギーの移動と流体の移動現象の類似性と相違点,ならびに熱・流体の特質を活かしたエネルギー利用機器の動作原理と特徴について十分に理解させる。
エネルギーと流体の移動現象とそれを利用するための考え方を,講義・実験・演習を通して十分に理解することで,実際に直面するであろう工学問題に応用し,機器の動作原理の理解と簡単な設計に適用できることを履修目標とする.
イントロダクション
1.エネルギーと流体の流れの関連
2.熱エネルギーと流体の移動の類似点と相違点
流体工学
1.流体とは
2.連続の式:質量の保存則
3.エネルギーの保存則:力学的エネルギーの保存
4.運動量の保存則
5.流体運動の基礎方程式
6.流れの特徴
7.損失と抵抗
熱工学(熱力学編)
1.熱エネルギーの本質
2.エネルギーの保存則:熱エネルギーを含めたエネルギーの保存
3.エネルギー変換
参考書等
必要に応じてプリント等を配布するが,以下の図書を参考書として指定する.
大橋,「流体力学(1)」,コロナ社
白倉・大橋,「流体力学(2)」,コロナ社
森・一色・河田,「改訂版 熱力学概論」,養賢堂
本授業は「エネルギーと流れ第二」に直接接続するため,本授業履修希望者は「エネルギーと流れ第二」も履修するよう努めること.
授業中に行う演習,実験等に関するレポート,ならびに学期末の試験によって評価する.合格基準は,上記授業計画の各項目に含まれるキーワードのうち少なくとも80%以上について理解し,工学的応用問題に対して適用できることを目安とする.
エネルギーと流体の流れは,身の回りの様々な機械・機器の動作に深くかかわっている.本授業ならびに「エネルギーと流れ第二」を通して,熱と流体の振る舞い,その特質,ならびにこれらの流れの制御法を修得して,機械や機器の設計はもとより,新しい機械・機器の創造に取り組んでほしい.