情報数理工学第一   Information Science and Engineering I

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担当教員
原 精一郎  岡田 昌史  中野 隆 
使用教室
火3-6(機械知能学習室,石3-303コンピュータ室2)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:1
講義コード
6547
シラバス更新日
2013年3月21日
講義資料更新日
2013年7月23日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:3

講義概要

はじめに,工学の基礎となる物理法則を記述する上で必要となる工業数学のうち,線形代数について講述し,諸問題に適用し,利用する能力を得る。引き続き,数理解析に関する講義を行ない,基本的事項の知識を得る。さらにこれらと並行してパーソナルコンピュータを利用した演習により,実際にC言語によるプログラミングを行う素養を身につける。

講義の目的

本授業は数学の講義・演習とプログラミング演習からなる.
 数学の講義・演習においては,始めに,工学の基礎となる物理法則を記述する上で必要となる工学数学のうち,線形代数について講述し,諸問題に適用し利用する能力を得る.引き続き,数理解析に関する講義を行い,基本的事項の知識および利用する能力を得る.
 プログラミング演習では,これらと並行して,パーソナルコンピュータを利用したC言語の演習により,プログラミングを行う素養を身につける.

講義計画

数学の講義・演習:

1. ベクトルと空間,行列と写像
2. 行列の正負と補空間
3. 連立一次方程式の解法(逆行列,特異値分解)
4. ベクトル・行列の大きさ(固有値,行列のべき乗)
5. 最小二乗法(擬似逆行列,逐次最小二乗法)
6. 非線形方程式の解法(ヤコビ行列,ニュートンラプソン法)
7. 行列を用いた数値解法1
 ・振動解析(固有値問題・対角化)
 ・微分方程式の解法
8. 行列を用いた数値解法2
 ・ロボットの制御
 ・座標変換
9. 数理解析の基礎,誤差
10. 数値積分
11. 数値微分
12. 微分方程式の解法
13. その他の解法の概説

プログラミング演習:

1. 基本操作,入出力,四則演算
2. 条件文,繰り返し,配列
3. 関数の作り方・使い方
4. ポインタ,構造体
5. ファイル処理
6. 応用プログラム(連立一次方程式の数値解法など)

教科書・参考書等

教科書:「学生のためのC」中村隆一ほか,(1995)東京電機大学出版局


参考書等
参考書:工学数学,数理解析に関する図書は数多く出版されているので,各自が比較検討の上,自分に合うものを見つけだすことが望ましい.

「プログラミングのための線形代数」平岡・堀,(2004)オーム社:工学応用の観点から1年次の線形代数を復習するのに最適

「数値解析第2版」森,(2002)共立出版:よくまとまっているが高度

関連科目・履修の条件等

今後,機械知能システム学を履修する上で必要となる数学について講述するので,工学数学第一,第二と併せて,積極的な受講を希望する.

成績評価

数学の講義・演習については,期末試験,および演習・レポートの内容を総合評価する.線形代数を工学の諸問題に適用し,使いこなす素養を身につけること,および,数理解析に関する基本的原理を理解し使うことができることが合格のための最低基準である.
 プログラミング演習については,演習課題の達成度によって評価し,基礎的な工学問題を解決するための簡単なプログラムを作成できることが合格のための最低基準である.

担当教員の一言

物理現象を記述する上で数学は非常に強力なツールとなります.工学問題を定式化し,現象を理解する数学的および数値的な解析能力を養ってほしい.

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